50代独身女性の平均年収と平均貯蓄は?いま貯めておくべき貯蓄額はいくらでしょう

定年退職までの残りがあと10年を切る……そんな50代。それまで漠然としていた「退職後の生活」が急にリアルになり、具体的なことを考えるようになります。

50代の女性のマネー相談で急に増えるのが、老後の生活費、定年退職までにできる貯蓄や資産方法などの方法。

老後はまだまだ先と思って40代を過ごしてきた人は、50代になると急にお金について不安になってくるようです。

今回は50代のお金事情についてお伝えします。

 

50代独身女性の平均年収と貯蓄額は?

総務省が行った「平成26年全国消費実態調査」によると、50代独身女性の平均年収は359万円です。

では、いくら貯金できているのかというと……。

50代女性の平均貯蓄現在高は1383万円。

内訳をみると通過性預貯金18.3%、定期性預貯金43.1%、生命保険など23.2%、有価証券12.5%、その他2.8%。

定期性預貯金の割合が最も高く全体の4割以上を占めています。

次に高いのが生命保険など。

実はこの生命保険、いま50代の人が新入社員の時に加入した貯蓄型の生命保険や個人年金の契約ならばラッキーかも。低金利時代のいまでは考えられない高利率のものに加入しているケースがあります。中には予定利率5%など、お宝保険に加入していることも。

マネー相談者のなかに「老後資金が足りないのでは…?」と不安になっていたけれど、調べてみたら貯蓄型の生命保険の解約返戻金が3000万円を越えていて、思いのほか老後資金の準備ができていたということもありました。

ですから、「自分にはまったく何もない」と不安になるくらいなら、まずは「本当に何もないか」調べてみるのがオススメです。

 

50代の支出から見えてくる「備えておくべきこと」

「平成26年全国消費実態調査」よる年齢階級別消費支出の費目構成(単身世帯)の50代女性の支出の割合をみてみましょう。

 

食料:19.9%

住居:9.4%

光熱・水道:5.9%

家具・家事用品:3.6%

被服及び履物:6.2%

保健医療:5.5%

交通・通信:14.2%

教養娯楽:10.7%

その他の消費支出:24.6%

 

支出のなかでも交際費などの「その他の消費支出」が一番高くなっています。主に旅行などの「楽しみ」ですね。

老後の生活は友人と旅行や食事など楽しんで過ごしたいと考えている人は多いでしょう。余裕のある老後生活を過ごすためには生活費とは別に上乗せ資金の準備が必要です。

 

「60歳からの5年間をどうするか」を真剣に考えて

定年前の相談者からの話に出るが再雇用についてです。再雇用後はこれまで管理していた立場から管理される立場に変わることへの抵抗感が強いようです。また年収も大きく減少するため、仕事のやりがいなども含めて考えても再雇用されない方がいいのではということです。定年後にやりたいことがある、働かなくても十分な貯蓄があるということであれば別ですが、60歳で定年退職して年金の支給が開始される65歳まで無収入になります。

 

仮に1年間300万円の支出だとすれば300万円×5年間=1500万円の貯蓄を取り崩さなくてはなりません。年収が減少したとしても再雇用により収入があれば貯蓄を取り崩さないですみます。また、健康保険の加入や交通費の支給により定期券があるのは、定年前までは当たり前だったものが有難いと感じるようです。また、再雇用制度を利用しなくても、他にやりたい仕事があるのであれば転職・再就職する、老後のライフスタイルに合ったフルタイムではない仕事に就くという選択もあります。

 

平均年収、平均貯蓄額はあくまでも平均値です。ご自身の年収、貯蓄額、老後に必要な資金を算出し、老後の生活資金が貯められるのか、貯められないのであれば定年後の働き方を早いうちから考えておくことも大切です。

 

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今関倫子 ファイナンシャル・プランナー

外資系保険会社勤務中にファイナンシャル・プランナー(FP)を目指し、AFP(日本FP協会認定)資格取得後、独立系FP事務所に転職。女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談を受け、多くの経験を経て独立。個人マネー相談、執筆、マネーセミナーを中心に活動中。FPCafe登録パートナー

 

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