40代女性の平均年収、正社員と非正規雇用ではどのくらい違う?
今40代の人達が卒業した頃は正社員で就職するのが当たり前の時代でしたが、現在は働き方も多様化し、パートや派遣者社員といった非正規雇用を選ぶ人も増えています。
働く時間の自由度を求めて非正規雇用を選ぶようですが、非正規雇用と正社員では年収はどれくらい変わるのでしょうか。今回は非正規雇用を選ぶ人が増えた要因と年収について伝えていきます。
非正規雇用を選ぶ人が増加
総務省によると2018年4月~6月時点で「都合のよい時間に働きたいから」と非正規で働く人は592万人で、5年前から44%増えました。非正規雇用で働く主な理由には「家計の補助、学費等を得たいから」「家事・育児・介護等と両立しやすいから」などがありますが、それよりも多く全体の約3割を占めた理由が「自分の都合のよい時間帯に働きたきから」でした。非正規雇用が増えている背景には企業が賃金を引き上げてきたことがあげられます。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査(平成30年8月分)」によると、正社員ら一般労働者の所定内給与が前年同月に比べ1.3%増だったのに対し、パートタイム労働者の時間当たり給与は2.6%増となっています。賃金上昇ペースからみると、非正規雇用は正社員を上回っていることから非正規雇用と正社員の賃金の差が縮小されています。雇用形態により収入の面で大きく変わらないのであれば、必ずしも正社員にこだわらなくても仕事とプライベートを両立しやすい非正規雇用を選択する人が増えているのもうなずけます。
また加えて、非正規雇用の厚生年金保険に加入できる対象が広がり将来の保障を受けられることも非正規雇用で働くことへの選択が広がったひとつの要因であると考えられます。特に専門職や経験豊富な人であれば時給も高い仕事につけるケースもあるので、仕事とプライベートのバランスを考えた時に正社員にこだわらなくても働く時間の自由度を求めることができる非正規雇用という働き方は選択として良いでしょう。では、働く時間の自由度は増えても年収の面ではどうでしょうか。
40代女性の雇用形態間の賃金格差は?
厚生労働省「平成29年賃金構造基本統計調査」によると
40歳~44歳女性では正社員283万円、非正規雇用194.3万円。
45歳~49歳女性では正社員295.1万円、非正規雇用191.9万円。
雇用形態別に年収だけを比べてみると、正社員と非正規雇用の差は
40歳~44歳で88.7万円。
45歳~49歳では103.2万円。
この賃金の差が、働く時間に自由度があり、育児、家庭、介護など家庭と両立をしながら働けることで正社員から非正規雇用になって年収が下がってもプライベートの時間を確保できていることに魅力を感じられるならその選択は合っているといえます。
一方、出産を機に退職して家庭に入り、育児がひと段落して就職しようとしても出産前の正社員だったころの年収を得られないことに退職したことを後悔しているという話をマネー相談の場では耳にすることもあります。
働き方が多様化しているからこそ迷うこともあるかもしれませんが、人それぞれ価値観、置かれている環境も様々です。だからこそ、自分自身がどう生きていきたいかという事に向き合い、自分にとってベストな働き方を選択していきたいものです。
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今関倫子 ファイナンシャル・プランナー
外資系保険会社勤務中にファイナンシャル・プランナー(FP)を目指し、AFP(日本FP協会認定)資格取得後、独立系FP事務所に転職。女性を中心に年間のべ200件以上のマネー相談を受け、多くの経験を経て独立。個人マネー相談、執筆、マネーセミナーを中心に活動中。FPCafe登録パートナー
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