味の想像がつかない!かつおに「青いフルーツ」を合わせてみると…?春におすすめのサラダが「なぜ体にいいのか」

2026年の清明(せいめい)は4月5日から19日。4月17日からは“春土用”の期間です。土用とは「前の季節から次の季節への変化の期間」のことです。いずれの季節への変化であれ、土用の期間に気遣いたいのは、飲食物の消化作用を行う「脾の機能」です。

【田野岡メソッド/二十四節気のかんたん養生】

春土用の頃にケアしたいのは肝に加えて脾の機能

季節変化の土用の期間には脾の機能を気遣うことをおススメしていますが、「春から夏へ」の変化の期間は特に脾の機能に意識を向けていただきたいと思います。それは、「伸びやか」を好む肝の機能は春に動きたくなるのですが、頑張り過ぎてしまうと飲食物の消化作用に影響が及ぶことが懸念されるからです。

 

春は伸びやかな季節でもあり、環境変化などのストレスが生じやすい季節でもあります。肝の機能は、「伸びやかなものを好む」という性格に加えてストレスを一手に引き受ける役割も担っているので、「動きたい」と「動かなければいけない」が重なってしまい少し過重労働ぎみになります。そんな許容量を超えてしまった肝の機能からの影響は消化作用にも及びます。

 

土用期間の脾の機能は、飲食物を消化して次の季節に向けたエネルギーを作り出します。1年に土用期間は4回訪れますが、肝の機能からの影響で活動しにくくなる「春土用」は特に脾のケアを大事にしたい時季です。

ここ熊本の再春館HILLTOP(ヒルトップ)には梅の古木が何本かあり、早春の頃に毎年真っ白な花を咲かせて見せてくれます。清明の時季になると、これらの木からも若葉の芽吹きがあります。近づいて若葉の様子をのぞいてみると、若葉と一緒に梅の実がふくらみ始めていました。こんな成長を見ることが出来るのも清明の時季の特長です。

同じくヒルトップには竹も生えていますが、その根本にはたけのこが伸び得ていました。すでに立派な大きさに育っていたので食べることは出来ないですね。たけのこもGW明けには旬の終わりを迎えます。万物がいきいきと成長する「清明(せいめい)」の時季に旬を迎える食材からパワーをいただきましょう。

 

みょうが、シソ、ブルーベリーなんて組み合わせがあり得たの…「ブルーベリー入り五種薬味酢和え炙りかつお」

“肝・脾の機能にうれしい食材”でおススメなのは、かつお、えび、たけのこ、シソ、生姜、にんにく、米、海苔、ブルーベリーなどが挙がります。

 

これらの“肝・脾の機能にうれしい食材”を使ったおススメレシピの1つ目は「ブルーベリー入り五種薬味酢和え炙りかつお」です。春は初がつおが旬の時季です。表面を加熱するかつおの食べ方には理由が諸説あるようですが、水分が多めで柔らかい身と炙った表面の食感のコントラストを楽しめるのも理由の一つのように感じます。春土用を迎えた身体には嬉しい食材ですので、スーパーで並んでいる“かつお”を目にしたら、是非手に取っていただきたいと思い、おススメレシピにしてみました。

 

作り方は、玉ねぎ(1/4個)は薄切りにして水にさらします。フライパンにごま油をひき、かつお(1柵)の表面を炙り、バットにとって冷蔵庫で10分間冷まします。

 

次に“ブルーベリー入り五種薬味酢”を作ります。鍋にかつお節(2g)・みりん(大さじ1)・りんご酢(大さじ2)・しょうゆ(大さじ2)・みじん切りにしたブルーベリー(20粒:冷凍で良い)・生姜(1片)を混ぜ合わせてひと煮立ちさせた後、みじん切りにしたにんにく(1片)と細切りにしたみょうが(1本)・シソ(4枚)を合わせて冷まします。

 

器に玉ねぎ、冷蔵庫から出して食べやすい厚さに切り分けたかつおの順で盛りつけ、上から“ブルーベリー酢入り五種薬味酢”をかけたら出来上がりです。ブルーベリー入り五種薬味酢が絡んだ炙りかつおを、玉ねぎと一緒にさっぱりとお召し上がりください。

 

かつおは「身体に精・気・血を補って、食欲を促す」働きが期待できます。「精を補う」働きを中国の古代思想である陰陽論から考えると、“精”は陰・陽に分かれる前の“源”と捉えることが出来るので、身体に必要な「源流要素と気と血」をセットで届けてくれる食材と言えます。

 

このかつおに合わせた“ブルーベリー入り五種薬味酢”の①ブルーベリーは「身体の血のめぐりを良くして、肝と腎の機能を助け、目の疲れを改善する」働きが、②みょうがは「身体の気・血・水分のめぐりを良くして、おなかを温めて消化を助ける」働きが、③シソは「気のめぐりを良くして、食欲を促して、炎症を鎮める」働きが、④にんにくは「身体の水分のめぐりを良くして、おなかを温めて、炎症を鎮める」働きが、⑤生姜は「おなかを温めて、炎症を鎮める」働きが期待できます。①~⑤の列記をまとめると、「めぐりを良くする」「おなかを温めて食欲を促す」という効能になります。“ブルーベリー入り五種薬味”は「春土用」に最適な身体に嬉しい効能を届けてくれますね。

 

ここに合わせた玉ねぎも「身体の気・血・水分のめぐりを良くして、炎症を鎮めて、食欲を促す」働きが期待できるので、さらにめぐる働き・おなかを助ける働きを重ねることが出来ますね。かつおの効能が「身体に必要なものをセットで補う」だったので、「補う」「めぐる」「消化を助ける」がパーフェクトにそろうので、春土用に嬉しいおススメレシピとして紹介させていただきました。

 

タラの芽、てんぷら以外もアリなのね?「たけのこと干しえびのタラむすび」

2つ目も肝・脾の機能を補うレシピとして「たけのこと干しえびのタラむすび」を紹介します。春の訪れと共に旬を迎えた“タラの芽”をスーパーの青果コーナーで見つけました。天ぷらが想起されやすいのですが、それ以外の使い方・調理方法をお伝えしたくてレシピにしてみました。

 

作り方は、まず“たけのこごはん”を作ります。たけのこ(200g:水煮)は穂先から真ん中の部分は縦の薄切り、根元は横に薄切りにして銀杏切りにします。吸水した米(2合)にたけのこ・干しえび(大さじ1)・みりん(大さじ2)・酒(大さじ2)・しょうゆ(大さじ1)・藻塩(小さじ2)を加えて炊飯します。

 

次に“タラの芽のおひたし”を作ります。タラの芽(4個)は根元の硬い部分を切り落とし、はかま・茶色い部分を取ります。鍋に湯を沸かし、タラの芽を入れて1分ほど茹でて、水にさらします。ボウルに水(100ml)・鶏ガラ粉末(小さじ1/3)・しょうゆ(小さじ1)・藻塩(小さじ1/2)・きび砂糖(小さじ1/2)を入れて混ぜ合わせ、タラの芽を加えて10分ほど置きます。

 

最後に、たけのこごはんの中心にタラの芽のおひたしを乗せておむすびを作り、海苔で巻いたら出来上がりです。

 

タラの芽は「身体の炎症を鎮める」働きが期待できます。清明の時季にストレスが溜まりに溜まって肝の機能に火がついた状態になると、心の機能に飛び火して不眠を起こしてしまうことが懸念されます。タラの芽は「苦味」を含んでいる「寒性」の食材なので、身体の熱を冷ます働きをしてくれます。特に心の機能に働きかけることを得意としているので、4月後半のストレスが溜まりに溜まってしまう時季にはおススメの食材です。

 

おむすびとして合わせた米は「身体に気を補って、食欲を促す」働きが、たけのこは「身体に気を補って、身体の水分のめぐりを良くして、食欲を促す」働きが、海苔は「身体の水分のめぐりを良くして、詰まりを取り除く」働きが期待できます。新年度・新学期が始まり、張り詰めた緊張感とともに過ごしてきた4月も後半になるとそろそろ疲れて気が足りなくなる…そんな時に「気を補う」ことをサポートして、「食欲を促す」ことで春土用の消化機能をサポートしてくれます。

 

タラの芽・たけのこ・海苔は身体の熱を冷ます「寒性」の食材なので、寒熱のバランスがとれるように「温性」の干しえびを一緒にしました。干しえびは「身体に熱と気を補って、食欲を促して、腎の機能を助ける」働きが期待できます。春土用なので、やっぱり「食欲を促す」働きは嬉しいですね。

 

旬の食材「タラの芽」を見かけた時に、「春の身体に気遣う食材」「新年度になって頑張っている自分へのご褒美食材」というイメージで手に取っていただけることを願っておススメレシピにしてみました。

 

暦の上では季節がそろそろ移ります。夏に向けて“脾”への意識が特に重要になる時季になります。

 

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