子どもの前で殴られ警察へ。「戻ってきてくれ」と泣く夫を置いて、看護師妻が選んだ新しい人生は
別居したあとも、甘い声で電話を掛けてくる夫
別居したあとも、夫は何度も連絡をしてきました。疲れているときに優しい声で電話が掛かってくると、心が揺れることもありました。それでもCさんは、もう二度とあの生活には戻らないと心に誓っていました。何度も夫を信じ、そのたびに傷ついてきた時間があったからです。
夫の「変わる」という言葉よりも、これまで繰り返されてきた現実を冷静に見つめることができたのです。Cさんの場合、一度きっぱり離れることには大きな意味があったと私は感じています。夫は生活の多くをCさんに頼っていました。経済的にも、家事や育児の面でも、家庭はCさんの支えによって成り立っていたのです。
だからこそ、夫の「戻ってきてほしい」という言葉が、本当に妻への愛情なのか……それとも、Cさんがいなくなることで生活が立ち行かなくなる不安なのか。その境界は非常にわかりにくいものでした。
こうしたケースでは、一度離婚し、夫婦という形を手放して距離を置くことで、初めて見えてくるものがあります。夫婦ではない立場になっても、それでも相手と関わっていきたいと思えるのか。あるいは、なぜあれほどまでに自分の気持ちが縛られていたのか。同じ家で暮らしていると、愛情なのか、責任感なのか、情なのか、それとも依存なのか、その境目がわからなくなってしまうことがあります。関係を一度区切ることで、初めて見えるものがあるのです。
そして、Cさんのケースでもうひとつ見過ごせないのは、夫が実際に手を上げたという事実です。どんな理由があっても、暴力は許されるものではありません。しかも、その場にはお子さんもいました。暴力は一度起きると、「次はない」と言い切れない怖さがあります。
だからCさんは、「もう戻らない」と決めたのです。
それは、自分自身と子どもを守るための決断でした。
<<この記事の前編:「俺、小説家になる!」無職の夫を支え続けた34歳・看護師。ある日ついに殴られて、何故か私が「加害者」にされて
※本記事は、相談者様への敬意と守秘義務に十分配慮したうえで、モデルケースとして編集・再構成しお届けしています。特定の人物や事例を示すものではありません。
※写真はイメージです
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