「誰かのぬくもりを求めていいですか?」40歳・夏海、アラフォーの恋愛事情
別れのシーンに出くわした私は、そこに釘付けになった。
まるで映画のように美しいシーンだった。
巻き髪が美しい女性と、ふわっとした長いグレーのシャツを羽織った長身の男性。
「今日はありがと」
すぐに彼女は顔を上げ、微笑み、髪をかきあげた。
「またな」
彼女は軽く手を上げ、足早に去っていく。
その姿を見送った彼は、不意に私のほうを見た。
「気になる?」
彼は意味ありげにこちらに微笑みかけた。
私は慌てて首を横に振った。
その時に店の看板が目に入った。
そこは、ホストクラブだった。
つまり、今出てきた綺麗な女性は、お店のお客様で、私に話しかけてきたのは、ホスト……。
繁華街を一本入ると、こういう光景があるのかと私はたじろいだ。
私が知らない世界。
そしてこれからも関わりがないだろう世界……のはずだった。
「気になるなら、寄ってく?」
そのホストの大きな瞳は、私を捉えて離さない。
彼が私に、ゆっくりと手を差し出してくる。
まるで、王子様が、プリンセスに手を貸すかのように。
私は反射的にそこに自分の手を重ねていた。
彼の手は、とても温かかった。
それは、私が求めていたぬくもりだった。
誰かのぬくもりを求めていいですか?40歳・夏海(2)に続く-【40女の恋愛事情・story6】 毎週火曜18時更新
https://otonasalone.jp/3410/
この記事は
作家&エッセイスト
内藤みか
スポンサーリンク
【注目の記事】
- 血糖値を上げすぎない、腸の善玉菌を増やす「身近なフルーツ」とは。でも、食べるタイミングを間違えないで!【科学研究所の博士が解説】
- 【6月19日金曜日19時~】「子どもが不登校になった親の気持ち、誰かと語り合いたい」。小説家・仙田学さんの「不登校ラジオ」始めます!
- バブルを経験した56歳女性が「田舎暮らしのほうが合うかも」と実感するようになった理由。東京と岡山の二拠点生活で気づいたこと
- 【ユニクロ】のイージーパンツで魅せる、こなれ感たっぷりな初夏のきれいめカジュアル【40代の毎日コーデ】
- 「お金のことを考えると離婚できない」高給取りの夫から25年間いじめ抜かれ、子どもたちは「パパはママに優しくないよね」と背中をさすってくれるけれど、先が見えなくて辛すぎる。どうすればいいの?【カウンセラーが見たモラハラ・リバイバル】
スポンサーリンク
スポンサーリンク

















