「誰かのぬくもりを求めていいですか?」40歳・夏海、アラフォーの恋愛事情
新宿歌舞伎町の繁華街の、一本裏の通りに入ったのには、理由があった。
クリスマスというイベントが近いからなのか、それともボーナスが出たからなのか、表通りは買い物袋を下げたカップルが溢れ、ゆっくりとしか歩けなかったからだ。
カップルを見て、心を痛めるような時期は、もう過ぎた。
30代の頃は、羨ましくてならなかった。
幸せそうに寄り添い、微笑みを交わす2人。
私にはそんな相手もいないことが、惨めだった。
>>誰かのぬくもりを求めていいですか?40歳・夏海の場合……小説「40女の恋愛事情」story6 毎週火曜18時更新中
でも40代になったら、街のカップルのことは、あまりなんとも思わなくなった。
人は人、自分は自分。
当たり前だけどなかなか当たり前に思えなかったことが、自然に受け入れられるようになった。
恋人がいてもいなくても、自分は自分なのだから。
それについてはもう、焦らなくなった。
友達もいるし、小さいけれどマンションも買ったし、仕事も順調だし。
趣味で始めたパン作りも、教室に通ってそこで仲間ができたりして、充実している。
私は十分幸せだった。ただ、恋人がいないだけだった。
この記事は
作家&エッセイスト
内藤みか
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