【ADHD女子#46】どんなときにカーッとなる? 怒りの奥の本音と向き合う(中編)

じっとしているのが苦手、集中が続かない、衝動的に行動してしまう…ADHDと診断されていなくても、このような特性をかかえることで「生きにくさ」を感じている人は多くいます。今回は、臨床心理士による著作「ADHD脳で困っている私がしあわせになる方法」から、「ツライ」を「楽」に変えるヒントをお送りします。

怒りの背景②相手に期待しすぎたとき

人は無意識のうちに、 他者にいろんな期待をしてしまうものです。

「せっかく新しい洋服を着てきたんだから、 少しくらいほめてくれてもいいのに」 と彼氏に失望したり、

「どうせ掃除するならもう少していねいにやってほしい」 と夫に腹を立てたりします。

好きな人や身近な人ならもちろんのこと、 カフェの店員さんなど見知らぬ人であったとしても、

「不機嫌で対応が悪い」 とか「あとに来た客を優先するなんてサイテー」 など、

期待したような対応でないとイラっとしてしまいます。

「この人はひどい」「まちがっている」 と相手を責めたくなるのですが、

彼氏は気づいていないだけだし、 夫は少なくとも掃除はしてくれた。

カフェの店員さんだって反省しているのかも。

つまり、 期待に対して現実が追いついてこない、それだけのことなのです。

他人の行動をコントロールすることはできません。

もし伝えられるようであれば「ほんとうはこうしてほしかった」 と話してみてもいいかもしれませんね。

 

怒りの背景③「すべき」という思い込みがある

先ほど期待の話をしましたが、

「そうは言っても、 カフェの店員さんなら、 客に感じよく対応すべきじゃないの?」

「恋人なら、 相手にもう少し興味を持ってくれてもいいんじゃないの?」

と思う人は少なくないでしょう。

確かにそれは一見、 正論です。 まちがってはいません。

でも、 相手の状況や性格によってはできないこともあります。

カフェの店員さんだって、 たまたまイヤなことがあったのかもしれません。

「感じよくすべき」 ではなく 「感じがいいほうがいいね」 くらいに思えれば 「ま、 いいか」 と流すことができ、ムダにイライラしなくてすむのではないでしょうか。

ADHDタイプさんの中には、強すぎる正義感を持っている人もいます。

いい方向で発揮されると魅力なのですが、 ときには周囲との軋轢(あつれき)の原因になることもあるので注意が必要です。

 

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