「コロナワクチンで職場が全滅」38歳が職域接種で見舞われたやむを得ない危機

着々と進むコロナワクチン接種。8月19日現在で約40%の人が2回めの接種を終えており、周囲から副反応の話も聞こえてくるようになりました。

職域接種でモデルナ製ワクチンを接種した人からは、特に2回め接種時の「職域リスク」の声も挙がっています。

東京都杉並区在住の長谷川トモユキさん(38歳)の体験を聞きました。後編です。

前編はこちらから

*このシリーズでは接種にまつわる「生の声」と「実際にそれぞれの方が行った副反応対策」を可能な限りそのままお伝えするため、個人の感覚や推測等に基づく発言もそのまま掲載しています。十分ご留意の上、お読みください。

とにかく眠れない。熱が下がってもすぐには仕事にならない

こうして水曜の接種後、木曜いっぱいは38.5℃の熱に苦しんだ長谷川さん。金曜の朝になってようやく熱が下がったものの、すぐ仕事復帰とはいきませんでした。

 

「水曜、木曜と熱が出ている間はとにかく身体が痛くて、ほぼ一睡もできなかったんです。横になるより椅子に座っていたほうがマシ、でも眠いから横になりたい……食欲はあるからコンビニにだって行けるのですが、寝たくても眠れない。完全に朦朧とした状態でした」

 

熱が下がった金曜の朝、長谷川さんはツイッターに「これでやっと眠れる!」と書き込んでいます。とても仕事ができる状態ではなく、結局金曜も休むことに。最終的には、発熱から48時間経過するころにやっと落ち着いたのだそうです。

 

薬を飲み慣れていない人は、薬局で相談したほうがいいのかも?

これから2回めの接種を受ける人に、何かアドバイスはありますか?と質問したところ、まず解熱鎮痛剤はドラッグストアで買う場合でも薬剤師に相談して選んだほうがよかったとの反省が。

 

「ドラッグストアで買った解熱鎮痛剤も4時間おきに飲みましたが、効いた実感はゼロ。もし薬剤師に質問していれば、普段飲んでいる薬や、みんなが買っている薬、薬剤師がいないと販売できない薬など、踏み込んだアドバイスがもらえたはずで、もう少し自分に合うものが選べたのではと思います」

 

その内容は、接種前の問診で医師に質問できなかったのでしょうか?

 

「もちろん聞けば教えてもらえたと思います。でも、職域接種の場合は周囲にゆっくりしたお年寄りの姿もなく、あまり長い時間かけて質問するのも医師に悪いな……と遠慮が先に立ってしまいました。そもそも薬に慣れておらず、薬を飲むという発想もなかったため、とっさに質問は思いつかなかったです」

 

 

職域接種の盲点「職場が全滅」。できる限り分散したほうがいい!

もう一つ、「職場のチーム全滅」についても反省がありました。

 

「同じチームの4人は水曜の同じ時間帯に接種しました。そして、一斉に全員倒れた(笑)。チームリーダーだけは金曜にがんばって勤務のステイタスにしていましたが、仕事にならなかったと思います。残り3人は金曜も休みました」

 

いちばん若い20代前半の男子は、週明けのミーティングで開口一番「人生でこんなに熱が出たのは始めてだ」と語ってくれたそうです。

 

「わかるよ……と思いました。だって、木曜の朝6時、眠れないままSlackに今日休みますと書いたら、他の3人は5時前にすでに休みますと書いていたんです。みんな私と同じように、眠れなくて辛い思いをしながら明け方に書いたんでしょうね(笑)」

 

同じ日に打った社内の他チームも結構な割合で休んでいたことがわかり、月次の情報共有の席では「次に職域接種を行うときは分散させないと」という話になりました。

 

「たまたま、このタイミングでは弊社のプロダクトに障害は起きませんでしたが、仮に何か起きても何もできませんでした。これは本当にまずかったよね、反省しようという話になりました。こんなこと、事前には誰も予想しなかった、仕方のないことです。ひとまず事故がなくてよかった。恐らく先々あるであろう3回目接種に向けて、段取りの相談をしています」

 

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