「しゃわか」ではありません。「杜若」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「杜若」です。
「杜若」の読み方は?
「杜若」の「杜」は「社会」の「社」によく似ていますが、「杜若」の読みは「しゃわか」ではありません。「杜若」が表しているのは植物の名前です。
まずは正解を見てみましょう。
正解は……
「かきつばた」です。
「杜若」は
アヤメ科の多年草。湿地に自生。アヤメに似るが、葉は幅広く脈は目立たない。初夏、濃紫色の美しい花をつける。カオヨバナ。
出典元:かきつばた|言葉|漢字ペディア
を意味します。「杜若」のほか、「燕子花」とも書きます。
『漢字ペディア』の解説によると、「杜若」という漢字の由来は、漢名(中国での名称)からの誤用なのだとか。『精選版 日本国語大辞典』にも
植物「かきつばた(燕子花)」または、「やぶみょうが(藪茗荷)」の誤用漢名。
出典元:精選版 日本国語大辞典
と記載されています。
似ているけれど違う「社」と「杜」
なお「社会」の「社」によく似た「杜」ですが、その読みは
- 音読み ト・ズ
- 訓読み やまなし・ふさ(ぐ)・と(じる)・もり
で、「社」の読み(音読み シャ・(常用漢字表外)ジャ、訓読み やしろ)とは異なりますのでご注意を。
また「社会」の「社」が
①土地の神。また、神をまつるやしろ。ほこら。おみや。
②人々の集まり。組織。団体。
③「会社」の略。出典元:社|漢字一字|漢字ペディア
を表すのに対し、「杜」は
①やまなし。バラ科の落葉小高木。
②ふさぐ。とじる。
③もり。神社の森。出典元:杜|漢字一字|漢字ペディア
を表します。
「社」と「杜」は「土」が共通していますが、「社」は2つ以上の文字を組み合わせ、それぞれの意味も組み合わせて新しい文字を作る会意文字です。示と、土(土地神を祭る)から成り、土地の神を祭る意味を表します。その意味が転じて、集団の意味に用いられるようになりました。
一方「杜」は音を表す文字と意味を表す文字を組み合わせて作る形声文字で、木と、音符「土(ト)」から成ります。
漢字同士がよく似ていても、部首や漢字の成り立ちが異なるだけで読みも意味も異なるものになるのは面白いですね。
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