「とならぬ」ではありません。「徒ならぬ」の読み方、知っていますか?
本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「徒ならぬ」です。
「徒ならぬ」の読み方は?
「徒歩(とほ)」や「生徒(せいと)」でお馴染みの「徒」ですが、「徒ならぬ」の読み方は「とならぬ」ではありません。
正解は……
「ただならぬ」です。
「ただならぬ」は「ただならず」の連体形で、「ただならず」とは
1 普通でない。ただごとでない。
2 (「…もただならず」の形で)それどころの程度ではない。
3 ひときわすぐれている。
4 からだの状態が普通でない。妊娠している。出典元:小学館 デジタル大辞泉
という意味です。「ただならぬ」を表す漢字には「徒ならぬ」の他「唯ならぬ」「只ならぬ」などが挙げられます。
「徒」には
①かち。乗り物に乗らずに歩く。
②手に何も持たない。素手。
③いたずらに。むだ。むなしい。役に立たない。
④なかま。ともがら。
⑤弟子。門人。
⑥労役。労役に服させる刑罰。
⑦ただ(唯)。…だけ。限定や強意を表す助字。出典元:徒|漢字一字|漢字ペディア
という意味があります。
漢字の成り立ちは、音を表す字と意味を表す字を組み合わせた形声文字です。音符「土(ト)」と意符「辵(ちやく)」からなり、歩く意味を表しているのですが、それにしてもさまざまな意味がありますね。
常用漢字表に載っている読みは音読み「ト」だけなのですが、「徒」の読み方は以下の通りです。
- 音読み ト(常用漢字表外)ズ
- 訓読み(常用漢字表外)かち・いたずら(に)・むだ・あだ・ともがら・ただ
「徒」がつく読めそうで読めない言葉には「徒に(いたずらに)」などが挙げられます。また「徒口」「徒骨」も難読かと思われます。一般的には「無駄口」「無駄骨」と表されることが多いのですが、「徒口」「徒骨」は「むだぐち」「むだぼね」と読みます。歩く意味を表す漢字が“むだ”や“むなしい”を表すというのはなんだか面白いですね。
★他の問題にもチャレンジ!
答えは>>こちら
スポンサーリンク