自分の意思で離婚したはずなのに、既婚の友人たちが羨ましくてたまりません【大人の思春期相談室】(前編)
40代は「大人の思春期」と言っても過言ではないくらい、さまざまなことに多感になる年代。
環境や体調が目まぐるしく変化する女性も多く、不安定な気持ちを抱える人も少なくありません。
この連載では、今を生きる40代女性たちの赤裸々な姿を、自身も40代である並木まきがご紹介します。
自分の意思で離婚したのに、既婚の友人が羨ましくて
佳代子さん(仮名)は、現在45歳。39歳のときに離婚をして以来、シングルマザーとしてひとり息子を育てています。
「離婚は私から当時の夫に申し出て、2ヶ月ほど話し合いを経て協議離婚をしました。
夫が浮気をしたとかDVをするとかではなかったのですが、一緒に居ても幸せだと思えなかったことや、価値観が違いすぎることが気になってしまって。『このまま一生を添い遂げるのは無理』と限界を感じたのが理由です。
当時の私は、とにかく早く自由になりたくて…離婚条件もさほど交渉せずに、1日も早く離婚をすることを望んでいました」
晴れて離婚が成立し、最初の2年ほどは自由な生活を謳歌していたと話す佳代子さん。
「もう結婚は懲り懲りだと思ったので、恋愛に積極的になる気もなく、趣味や女友達との旅行を楽しみました」
と振り返ります。しかし…。
「ここ2年くらいで、なぜか既婚の女友達を羨ましく思う頻度が増えていて、ちょっとメンタルが落ち気味です。
まわりの友人たちも特別に夫婦仲がいいわけではありません。だけど、私は恋愛もしていないので完全なるシングルで、そんな私から見ると“夫がいる”というだけで羨ましいなと思ってしまうのです」
再婚願望も恋愛願望もゼロ。どうしたら鬱々とした気分を抜け出せる?
再婚願望も恋愛願望もゼロだという佳代子さんは、これから誰かと恋愛をしてその先に再婚を…という展開は今のところ一切望んでいないとのこと。
「今の自由な生活は捨てたくないのです、絶対に。自分が望んで手に入れた環境ですから、本当であればもっと満足感が高いはずだったのにという感じです。
それなのに鬱々とした気分が抜けないのは、いったいなぜなのでしょうね。コロナ禍があったから世の中全体に閉塞感があるのが原因かななんて思ったりもしましたけれど、コロナ禍が明けてきた今も鬱々とした気分は変わりません」
なんとかして今のメンタル状態を変えたいと思うほどに、既婚の友人を羨ましく思ってしまうと佳代子さんはため息をつきながら打ち明けます。
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