45歳で突然始まった「強烈な汗」。てっきり更年期のサインだと思ったのに、告げられた病名は【100人の更年期#91】前編

閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

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【100人の更年期#91】前編

 

キョウコさん 50歳
夫と二人暮らし。体調の異変と親の介護が重なり仕事に支障が出たため退職。現在は体調をセルフケアしながら両親の生活サポートを続けている。

 

45歳で始まった体の異変。「これが更年期なんだろうな」と素直に受け入れた理由は

現在50歳のキョウコさんが体調の変化を感じ始めたのは、45歳のときでした。それまであまり汗をかくほうではなかったのに、ある日を境に突然汗がぶわっと吹き出るようになったのです。吹き出る汗の量や頻度が日増しに多くなる中、キョウコさんはある人の言葉を思い出しました。

 

「当時働いていた職場の年上の女性が、口ぐせのように『更年期で汗が吹き出て困る』と言っていたんです。以前は気にも留めていなかったのですが、いざ汗が出てみるとわかります。彼女がほとほと困ったという顔でつぶやいていた更年期という言葉を思い出して、もしかして私も更年期に入ったのかな?と思い始めました」

 

もしかして周囲に更年期症状を口にする人がいなければ、汗をかく理由が何なのかがわからなかったかもしれません。幸い、キョウコさんが働いていた職場には、キョウコさんより年上の女性が多くいたため、折に触れて先輩たちの雑談の中に暗号のように混じり込む更年期の話題を耳にしていました。そのため、汗の量や出方が変わった時点で、「これが更年期のはじまりかも」と可能性を考えるようになったといいます。

 

「何であれ、不安の原因って、見通しの立たなさや原因のわからなさのような『なぜ』に答えが見つからないことだと思うんです。汗はぽたぽたたれるので困るけれども、何が原因か、その可能性が分かるだけでも心がちょっと楽になり、更年期を受け入れる心の準備ができました。職場に同じような経験をした先輩が居たことも、不安の軽減につながったように思います」

 

 

「本当に更年期なのかな、確認してみよう」この「ふとした思い付き」が運命を分けた

この発汗は更年期が原因だろうな。そう思いながらも、本当のところを知りたくなったキョウコさんは、婦人科がある病院へ行き、検査を受けました。ところが、出た結果は、自律神経失調症。担当医からは、更年期ではないと告げられました。

 

「更年期の症状ではないと言われて驚きましたが、自律神経失調症の診断にも納得はできました。私は完璧主義なところがあり、かつ間違いが許されない医療事務の仕事をしていました。どんなに忙しくても、イライラしても、患者様にその感情が伝わらないように努める義務があります。いつも細部にまで神経を使っていたため、神経系のトラブルが起きる可能性はあると思ったんです」

 

医師の診断を受け、本当の病名が分かって安心した思ったキョウコさん。一方で、婦人科の院内で感じたことがあるといいます。

 

「行った婦人科は、診療科目に更年期がなく、来院者のほとんどが妊婦さんでした。婦人科なので当たり前ですけど。なんだか私だけ存在が浮いている気がして、更年期外来を探せばよかったかな、と後で思いました」

 

▶【後編】これで一段落…はしなかった。吹き出る汗・イライラ・倦怠感に物忘れが加わり仕事で大きなミス!そして迎えた結末は

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