恋愛不要、セックスだけ欲しかった女性に変化が。【40代、50代の性のリアル】#3(前編)
これまでこの連載では、どちらかというと性に対して積極的ではない女性たちからお話を聞いてきた。性と距離を置くと自分で決めている人もいた。しかし今回インタビューに応募してきてくれたエイコさんは性に対してかなり、いや、とてもとてもアグレッシブだった。あっけらかんと、セックスを愉しんできた。
「経験人数は、120人以上ですね。120人まではカウントしていましたが、あとは忘れちゃいました」
なんて話をしてくれる。小柄で、丸い瞳をくるくるさせながら話すエイコさんは年齢不詳な印象で、少女のような笑顔を見せたかと思えば、さすが100人以上と経験しただけあるという肝の座った表情も見せる。
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女性だって愉しみたい!
120人とは驚きだが、その理由がふるっている。
「あるとき飲み会の席で男性たちが『俺はこれまで何十人も抱いてきた』『俺なんて100人斬りだぜ』と自慢し合っていたんですよ。男の人って自分は仲間内では数を競い合うのに、女性がいろんな人と関係をもつと眉をひそめますよね。女性には清純でいてほしい、みたいな。納得がいかなくて、じゃあ私は100人斬りといわず120人を目指そう! って思ったんです」
20歳を少し過ぎたときにはじめたチャレンジは、20代のうちに達成できた。エイコさんは音楽が好きで、都内のライブハウスに出入りしていた。そこには刹那的な関係を求める男女が常に入れ替わり立ち替わりしていて、ひと晩の相手を探すにはうってつけだった。
当時、エイコさんにはバンドマンの彼氏がいた。失礼ながら、バンドマンと聞いただけで筆者はイヤな予感しかしない。そしてそれは、見事に的中していた。
「彼はバンド活動に忙しいし、私はいろんなバンドを観にいきたいからバイト、バイトの毎日だし、デートらしいデートもほとんどしたことないですね。彼が週末、私の自宅に泊まりにくるくらい。でもバンド仲間も一緒なんですよ。うちでゲームするわ漫画読むわで居座っちゃうんです。私は彼らに焼きそばを作ってあげたり、飲み物を用意してあげたり。まるで、中学生の息子が部活仲間を連れてきたから世話を焼くお母さんですよ。当然、彼とはセックスなし。それでも年齢的に、彼と結婚するのかなと思っていましたね。彼のお母さんのことが好きだったのも理由のひとつです」
▶結婚を考えた彼に異変が
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