「ケセラセラ」が私を変えた。乳がんを乗り越えた私が始めた、心と体を取り戻す新しい挑戦

2025.07.06 LIFE

日々が飛ぶように過ぎていくなか、自分のあり方に漠然と迷う40代50代。まるでトンネルのように横たわる五里霧中ですが、そんななか「ほんのちょっとしたトライ」で自分のあり方を捉えなおすには、「最初の一歩」に何をしてみればいいのでしょうか。体験談をご紹介します。

<<この記事の前編:「まさか、私が乳がんに?」53歳主婦へのがん告知。抗がん剤で動けない日々でも、歌が私を支えてくれた

 

◾️ユミコさん
大阪府在住の54歳、専業主婦。53歳の夫、中1の娘と3人暮らし。乳がんになったのをきっかけにバンドの推し活を始める

 

【私を変える小さなトライ#34】後編

1月1日、願いを込めてファンクラブに入会

半年間の抗がん剤治療を終え、次に乳房の摘出手術を控えたユミコさん。医師からは「がん細胞は消えているので、部分摘出でも全摘出でもどちらでも良い」と伝えられました。

1カ月間悩んだ末、トリプルネガティブ乳がんは再発のリスクが高いことを考慮し、娘さんと相談。「見た目をとるか、将来をとるかだよね」と言われ、「もし見えないがんが残っていたら……」と考え、全摘出を選びました。

 

娘さんの言葉とともに、背中を押してくれたのが、Mrs.GREEN APPLEの『アポロドロス』の中の歌詞「綺麗な花もいいけど 傷をも誇れる花になろう」でした。そうして、手術を受けることにしたユミコさん。手術後の病理検査では、顕微鏡レベルで腫瘍は0mm。がんは全て消失していました。

 

新しい年を迎え、「今年はいい年にしたい」という願いを込めて、1月1日、Mrs. GREEN APPLEのファンクラブに入会しました。実は、アーティストのファンクラブに入ったのは人生で初めてのこと。「乳がんにならなければ、ファンクラブに入ろうなんて思わなかった」と笑います。

 

娘さんと一緒にファンクラブに入り、「今度一緒にライブに行こう」とCDを購入してチケットの抽選に応募したものの、一次抽選は落選、二次も落選。「治療を頑張ったご褒美にライブに行きたかったのですが……」と少し残念そうに話してくれました。

 

「自分も演奏してみたい」と思い立ち… 次ページ

スポンサーリンク

スポンサーリンク

スポンサーリンク