未経験職種への挑戦は、何歳くらいまでなら可能?専門家が教える「成功のカギ」と「転職以外の選択肢」
今の仕事を続ける中で、「本当は別の職種に挑戦してみたい」と感じたことはありませんか?未経験の仕事に興味はあるものの、「本当に転職できるのか」「条件が大きく下がるのでは」と不安に感じて、一歩を踏み出せない人も多いはずです。
こうした悩みに向き合ってきたのが、元転職エージェントで「退職学Ⓡ」の研究家として活動する佐野創太氏です。のべ1500人以上のキャリア相談を通じて、未経験転職を成功させる人とそうでない人の違いを見てきました。
本記事では、佐野氏監修の書籍から、未経験職種への転職や社内異動を考える際に欠かせない「再現性」という視点と、現実的な進め方を紹介します。
※本記事は書籍『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(佐野創太:監修/主婦の友社)から一部抜粋・編集したものです
未経験職種への転職は可能か?
営業職だけどマ—ケティングの仕事がしたい、研究部門から開発部門に移りたいなど、未経験職種への転職を希望する人もいます。人手不足の時代なので、未経験OKの求人は増加傾向です。ただ、納得のいく転職にするのはなかなかむずかしい。まずは社内で希望部署への異動を模索するのが現実的です。
成功のカギは「再現性」
転職市場で未経験者とされると、待遇がガクンと下がることが多いです。若いうちならともかく、子どもの学費などにお金がかかる30代・40代で、下がった状態からス夕—卜するのはつらいものがあります。営業からマーケティングヘなど末経験職種にチャレンジするなら、今の自分の仕事を細かく分けて洗い出し、それが希望の職種で生かせないかを考えましょう。
営業をかけるお客さんのリサーチにはこのツ—ルを使う。デ—夕をこう分析して攻略法を考える——おや、このツールはマーケティングの市場分析でも使えるのではないか?身につけたデータ分析のテクニックは、新しい市場の開拓に応用できるのではないか?
このような「再現性」を見つけて、自分を高く売り込みましょう。転職の成功は、再現性がカギなのです。
未経験求人は増加傾向だが……
未経験職種への転職は20代がおすすめ
20代の、特に大卒3年目ぐらいまでの第二新卒なら、未経験職種への転職は意外とスムーズです。企業側は未知のポテンシャルに期待しているので、未経験であることはそれほど問題になりません。
シゴデキ認定されるのが希望部の異動の近道
会社にとどまる要素のひとつに、希望部署への異動があります。これを実現させるにはどうすればいいのでしょうか。
成果を出したうえ希望部署の仕事を手伝う
大切なのは、「仕事ができる人だ」と評価されることです。今の部署でがんばると、ここで必要な人材だと思われて異動できないんじゃないか——そう考えて手を抜くと異動は遠のきます。どこの部署も、仕事を熱心にしない人は欲しがりませんから。
まずは自分の仕事をしっかりやって成果を出す。そのうえで、希望部署の仕事を少し手伝えないか動いてみます。営業からマーケティングに異動したいなら、取引先の動向を分析してマーケティングに生かせるレポートを作ってみる。社内プロジェクトに参加して集客コンテンツを提案する。そういうことを仕事ができる人がするから、周囲は納得するのです。
この人がうちの部署にいてくれたらいいなあと思ってもらえれば、しめたものです。希望部署の仕事にふれることは、あなた自身にとっても「本当にここに異動したいのか」を見きわめる体験になるはずです。
社員の異動希望をすべて聞いていたら組織は成り立ちません。努力しても希望がかなうとは限りませんが、このプロセスを経るとかなう確率は上がります。シゴデキ認定されたうえで、機会があるごとに異動希望を会社に伝えましょう。
社内公募への応募はある種の転職活動
やりたいことが明確
今の部署がイヤだから、希望部署は楽しそうだからといった理由は、会社に見抜かれます。やりたいことが明確でないと希望は通りにくいのです。
仕事で成果を出している
転職でも異動でも、「仕事ができない人」と判断された時点で受け入れてもらうのはむずかしくなります。能力の高い人が欲しいのはどこも同じ。
異動先で貢献できる理由がある
仕事ができても貢献度が見えないと不利。自分の仕事が異動先でどう貢献できるのかを分析し、アピールしましょう。転職でも大切な「再現性」です。
ここまでの記事では、「未経験職種への転職・挑戦」についてご紹介しました。つづく関連記事では、「正社員・フリーランスに向いている人」について解説します。
つづき>>「派遣から正社員」は現実的?フリーランスって実際どう?転職・退職のプロが「向いているタイプ」を解説
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■佐野創太(さの・そうた)
「退職学®(resignology)」の研究家/メルマガ「キャリアの研究室」編集長
1988年、静岡県浜松市生まれ、神奈川県横浜市育ち。慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、2012年に大手総合人材系企業に新卒入社。転職エージェントとしてベンチャー企業から大手企業の中途採用と求職者の転職を支援する。その後シンクタンクに転職するも1カ月で早期退職。前職に契約社員として出戻り、正社員になった後に新規事業の責任者として求人プラットフォームを立ち上げ、Webメディアの編集長と採用担当を兼務する。介護離職を機に2017年、退職学®の研究家として独立。自身が「会社辞めたい」ループに陥った経験と、のべ1500 名以上のキャリア相談から「退職後も声をかけられる最高の会社の辞め方」を体系化した。
ミュージシャンや経営者へのインタビュー、大手結婚相談所のオウンドメディア編集長、キー局の新サービス立ち上げなど、メディアと編集の現場を渡り歩くなかで生成AIの可能性に注目。 自分の仕事をAIに自ら置き換える「AI退職」を実践しながら、2022年からAIコンサルタントとしても活動。地方新聞社の新規事業開発、地方銀行のAI導入、出版ゼミのAIサービスの立案、大手人材系企業の採用広報AI制作などを手掛けることで、人間らしい働き方を探る実験を続けている。
著書に『脱 会社辞めたいループ 辞めたいけど辞めたくない人のための転職思考法』 (サンマーク出版)、『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)、『70%で働く 「もっと頑張る」から脱出する働き方の思考法』(日経BP)、『「考えているのに進めない」がなくなる 思考渋滞から抜け出す方法』(あさ出版)、監修書に『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)がある。妻と子どもの3人暮らし。GLAYが好き。
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