女は「出世するほど結婚しにくい」⁉  働く女性572人にリアルな答えを聞いてみた結果…

2019.03.25 WORK

女性が仕事で出世することと結婚問題は関係があるのでしょうか? 日本FP協会(所在地 東京都港区、理事長 白根壽晴)が全国の20代~50代の就業女性を対象に「働く女性のくらしとお金に関する調査」を実施した中で、見逃せないアンケート結果がありました。

 

働く未婚女性からみた本音は?

日本FP協会調べ ※クリックして拡大

 

20代~50代の働く女性のうち、未婚者(572名)に、「Q 女性は出世するほど、結婚相手が見つかりにくくなると思いますか」を聞いたところ、全体で『そう思う』の合計は63.8%、『そう思わない』の合計は36.2%となりました。この数字は、正規雇用者と非正規雇用者を含んだ数字です。

 

そのため「正規雇用で役職あり」の女性にかぎっていえば、『そう思う』はさらに増えてなんと71.8%、『そう思わない』たった28.2%。役職についている女性たちの7割が、女は出世するほど結婚相手が見つかりにくいと強く感じているというのが、リアルな声なのです。

 

出世と結婚は反比例? リアルな声は

働く管理職女性が多いOTONA SALONE読者にも、この件について聞いてみたところ、こんな声があがってきました。

「役職につくと仕事の責任や部下のフォローが増えて自分の時間が少なくなり、出会いの機会が減ると思う」(42歳・商社・未婚)

「出会った男性に名刺を渡して、私の部長という肩書きを見た瞬間に“すごいですね”“バリキャリですね”と言われました。その時点で恋愛対象から除外されたんだと感じました」(40歳・メーカー・バツイチ)

役職のある女性=怖い・気が強いと思われるみたいで、恋愛や結婚にプラスにはなっていない気がします。そんなことないんですけど……」(48歳・アパレル・未婚)

「結果論なのかもしれないけれど、うちの会社で部長職の40、50代の女性が4人いますが、既婚1名、バツイチ1名、未婚独身2名です。出世している女性の50%が未婚、バツイチを含めたら75%がシングル! 男性で出世している人の50%が未婚だとは思えないので、世の中全体の割合から考えて、女性の場合は出世するほど結婚相手が見つかりにくい気がします」(46歳・マスコミ・未婚)

「女性よりも優位に立ちたいと考える男性は、出世している女性を選ばないのかもしれません。男のプライドなんでしょうか」(45歳・公務員・未婚)

 

一方で、こんなご意見も

もちろん、『女性の出世と結婚は関係ない』というご意見をくださったかたもいます。

「相手から結婚したいと思わせる魅力があれば、出世は関係ないと思います」(44歳・流通・既婚)

「結婚できない理由を、仕事や出世のせいにしたいだけでは? 本当はそうじゃない部分もあるかもしれないのに」(47歳・PR会社・未婚)

「出世している女性がむしろ、男性を選んでいるのかもしれませんね。パートナーは自分より出世している男性であってほしいと。ハイ、私を含め……」(42歳・マスコミ・未婚)

なかにはこんなパンチのあるご意見をくれたかたも!

「出世している女性という理由で結婚相手とみなさない男性は、いろんな意味で器が小さいのでこちらからご遠慮いたします!」(44歳・経営者・未婚)

 

男性のプライド? キャリア女性をとりまく環境?

いちおう管理職かつ、未婚独身のOTONA SALONE編集長・浅見です。「出世するほど結婚相手が見つかりにくいと思うか?」という質問に対して、私自身は「ややそう思う」でしょうか。

私の場合、出世ではなく仕事をガムシャラにやっていて恋愛に時間を割かなかったからの現在なわけで、平社員のときから恋人いない期間が長かったのです。つまり、私自身は出世に関係なく結婚相手が見つからなかったわけです。

一方で、男性が女性より仕事の肩書で優位に立ちたいという男のプライドがあるのかなぁという部分も感じることがあります。

知り合いで夫が1歳年上の夫婦がいるのですが、妻のほうが夫より年収が高いのです。年上妻ならそうでもないのでしょうけれど、妻が年下なので、夫側のコンプレックスはかなりあるように感じます。そのせいか、かなり夫婦の間に冷たい空気が流れていたそうです。

ただ近年、夫のほうが肩書的には出世したら、夫婦関係は安定したとのことですが……(年収は相変わらず妻が上らしい)。男のプライドというか、男のメンツみたいなものが保たれたのでしょうかね。

 

ご意見にもあった「出世している女性が、自分より出世している男性を求めてしまう」という部分もあると思います。

出世している女性たちは、仕事上で出世している男性と会う機会も多いのでしょう。いわゆるエグゼクティブな男性が多い環境にいると、自分の結婚相手にも同等のものを求めてしまうのかもしれません。

新聞社に勤めるあるキャリア女性は「まわりの男性が私以上にキャリアや年収のある方ばかりだから、それが当たり前に思ってしまうんですよね」……と言っていました。その気持ちもわかる気がします。

 

そもそも問題なのは

この質問をもし男性に、「男性は出世するほど、結婚相手が見つかりにくくなると思いますか?」と聞いたらどうでしょうか。おそらく「そう思う」「そう思わない」の割合は逆になるのではないでしょうか。出世と男性が結婚しにくいことは、“関係ない”というアンケート結果になる気がします。

男性の場合はむしろ、出世しているほど結婚しやすかったりするのでは?

 

そもそも問題なのは、女性に関してのみ「出世と結婚しにくい」と思われる世の中ということ。なぜそう思われる社会なのでしょうか?

ひとつにはいまだもって日本の企業における管理職は男性が圧倒的に多いことかもしれません。

女性の管理職は少ない=めずらしい=普通じゃないという社会通念があるのが現実。たとえば、両親ともに管理職の家庭に育った子供は、女性が管理職であることは当たり前だと思うでしょうし、大人になっても出世している女性が結婚しにくいとは思わない人に育つと思います。

 

またひとつには、管理職の働き方にも見直しが必要なのかもしれません。

管理職となると、仕事の責任の範囲も重圧も部下も増えます。それによって時間の拘束が長くなり、プライベートの時間が減ってしまいます。ワークライフバランスが叫ばれている昨今ですが、なかなかバランスが取れている人は多くはないのではないでしょうか。管理職、非管理職問わず、どのような立場の人にもワークライフバランスは大切です。

 

どうして女性だけが、出世と結婚の関係をクローズアップされるのか。出世している女性を魅力的だと思う男性が増えたり、キャリアを積んでもプライベートの時間がもっと割けるような社会になったりしたら、女性のみこんな関係性をリサーチされることもなくなるのではないでしょうか?

いずれにしても、「出世と結婚しにくいことは関係ない」と感じる社会になっていくことをのぞみます。男だとか女だとかに関係なく。

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