おひとりさまは【2000万】より多く貯めるべきなの?半分でいいの?

こんにちは、元国税局職員のさんきゅう倉田です。

芸人としてライブに出たり、たまにテレビに出たり、記事を書いたりしています。

さて、先日、金融庁かそれに類似する団体が発表した、老後の資産形成に関する資料を読みました。

そこには、退職金のこと、退職後の収支のバランスのこと、健康寿命のこと、おひとりさまの平均預金額が示されていました。

ぼくはまだ、老後のことを考えていませんでしたが、いつか考える時が来るでしょうし、読者の中にはすでに考えている方もいるでしょう。呼んだ資料の中で、老後を考える上で大切なことを整理しました。

 

「余生」がだいたい30年以上ある計算

1950年ごろの女性の平均寿命は65歳でしたが、今は、87歳です。そして、現在の60歳の1/4が95歳まで生きるといわれています。ぼくの認識より、みなさん長生きです。ぼくは34歳なので、ぼくがおじいちゃんになるころには、みなさんもっと生きるのでしょうか。

もっと若い世代のみなさんは、多くが95歳まで生き、一部は95歳以上生きることになると考えられます。すると、60歳で退職してから30年以上の余生があります。働かない30年。考えられません。何をすればよいのでしょうか。趣味に没頭するのか、まだ働くのか。

 

退職金を95歳までで取り崩すと……

65歳を超えてから、年金収入だけでは、毎月の収支はマイナスとなります。統計では、マイナスは月額5万円といわれ、多くの方が預貯金を取り崩して生活することになります。

 

その預貯金には、退職金が含まれるでしょう。みなさんは、自身の退職金がどれくらいになるかご存知でしょうか。半分以上の方が、その金額を知るのは55歳を超えてからだそうです。

 

調査によると、退職金をくれる会社は、全体の80%で、退職金の平均額は2000万円です。この件をTwitterに投稿したところ、「東証一部上場企業で21年勤めたけど、316万円でした」というリプライがありました。38年間勤めた場合に、退職金がどれほど伸びるのかは分かりませんが、21年でこの金額は少ないように感じます。

 

仮に、退職金で2,000万円を受け取ったとして、2000万円を95歳までの35年で割ると、年57万円、月4万7千円となります。平均額2000万円より少ない方の生活は、かなり厳しいものとなります。60歳で定年を迎え、のんびり過ごすというのは難しく、再雇用やフリーランスとして生きていく道を検討する必要がありそうです。

 

老後のお金は「状況の見える化」でクリアになる

老後のお金の基本的な考え方として、長寿化に伴い、リタイア後に今までの常識より多くのお金が必要であることを認識しなければいけません。そこで、預貯金や退職金の取り崩し期間を、長く設定します。さらに、自身の状況を「見える化」します。子供や配偶者の有無、持ち家かどうか、生活水準はどの程度かを把握しましょう。

 

多くの方が、年金だけでは望む生活水準に届きません。老後の判断能力の低下も想定し、備える必要があります。

 

おひとりさまは2000万円よりたくさん必要?老後の貯金と収支

65歳の貯金の平均は、夫婦で2200万円、単身で1500万円です。60歳時点では、3500万円程度は欲しいところです。

 

ところで、世間が騒いでいる2000万は、「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職の世帯」が前提。おひとりさまならいくら必要なの?と質問されます。

 

実は、おひとりさまでも夫婦でも、僕の試算では3500万円です。生活規模はそれほど変わらないからです。

 

65歳から95歳で2000万円必要なので、60歳から65歳まで働かない場合は、計3500万円くらい必要になります。その間、働く方は、2000万だけで大丈夫ですし、退職金がある方は、その分を差し引いて問題ありません。

 

一見、夫婦の方がお金が必要ですが、60歳以降に共働きの場合もありますし、厚生年金が多い場合もあるでしょう。夫婦でもおひとりさまでも、最低限これくらい必要な金額が3500万なのです。

 

なお、試算は「夫65歳以上、妻60歳以上」であり、65歳から95歳で2000万円必要なので、60歳から65歳まで働かない場合は5年分を加味して計3500万円くらいという計算です。この5年の間に働く方は、2000万だけで大丈夫ですし、退職金がある方は、その分を差し引いて問題ありません。

 

60歳を超えても働けます。現在、65〜69歳で働いている女性は34%です。健康寿命の伸びとともに、65歳を超えて働く女性はさらに増えると考えられます。女性の健康寿命は75歳なので、元気なうちは、働くことを想定しても良いかもしれません。

 

現役と比べ、60代の支出は2割、70代は3割減少すると言われています。それでも、年金収入だけでは、月5万円の赤字なのです。支出と年金収入を比較して、あなたに必要な預貯金を計算しておきましょう。

 

老後に向けて今からすべきこと

預貯金だけでは不安です。20代から少額でもいいので、ながーくながーく、回数を分けていろいろなものに投資をしましょう。よく分からなければ、投資信託で良いと思います。

 

さらに、結婚、子育て、住宅購入などの計画も立てます。ライフイベントと合わせて、自分の給与の伸びや預貯金を含めた、お金の動きを把握する必要があります。

 

もしあなたが“おひとりさま”なら、資産の動きを把握し、人生設計を考えることは比較的容易かもしれません。いざというときも、お金があれば安心です。若いうちから、退職までに必要な預貯金を計算し、月額の貯金額を設定し、計画的に貯めていきましょう。余裕があれば、NISAやīDeCoを利用することをおすすめします。

スポンサーリンク

「信じられるのはお金だけ」世代!? 40代の平均貯金額とは

「信じられるのはお金だけ」という名言を残したマツコ・デラックスさん。老後のことを考えてお金を貯めているとのことでしたが、この言葉に激しく同意したアラフォー女性は…

なぜかお金が貯まらない人の3大理由「スタバ」「コンビニ」あと1つは?

特に無駄づかいをしていないのになかなかお金が貯まらない…という人は多いようです。私のところにも「無駄づかいをしていないのにお金が貯まらない…」という相談で訪れる人…

独女がもらえる年金の平均額と、60歳までの目標貯金額を計算してみた!

独身女性が老後にかかるお金はおよそ5,400万円といわれています。この数字は、60歳以上の独身女性の毎月の生活費が全国平均15万円。平均余命が28.68年であることから算出さ…

お金が貯まる人、貯まらない人はココが違う!40代から貯金体質になるただひとつの習慣

ファイナンシャルプランナーになって11年、今まで多くの女性のお金の相談にのってきましたが、お金が貯まる人と貯まらない人には共通項があることに気がつきました!「無駄…

「1000万円貯蓄する人が買わないもの」とは?ごくごく普通な3つの答え

貯蓄をするなら、1000万円を目標にする人が増えています。40代で、1000万円以上の貯蓄がある人は20.2%*。この数字からは、決して無理な金額ではないようにも思えます。し…

【マネー専門家の事例】40代女性の平均貯蓄額はどれくらい?

かつて、落語家のヨネスケがリポーターを務めた「突撃!隣の晩ごはん」という超人気番組がありましたね。隣の家の晩ごはんが気になるのと同じくらい、隣の家の人や友達の貯…

年収300万と400万では結構違う?「お金の貯め方」のコツ

私のところには「無駄遣いを減らしたい」「お金を貯めたい、増やしたい」というご相談でやってくる40代女性が多いのですが、年収によって「お金の貯め方」のコツは違います…

元国税芸人が見てきた「お金持ちが絶対やっていない」7つのこと

仕事が忙しくてお金のことなんて気にしていられない、気にはなるけどどうしていいかわからない、損をするのは嫌だけど積極的に調べたり聞いたりするのは億劫、そう考える女…

通勤にバス定期券を買うと月に2,390円も損?知らなかった「バス特」活用

通勤にバスを利用している方も多いのではないでしょうか。バスも会社から定期代が支給されているから、と鉄道と同様に定期券を購入していませんか。実は損をしているかもし…

40代は借金世代!? 40代の平均「住宅ローン」残高とは

40代で住宅ローンを抱えている人の平均残高はいくらくらいなのだろう? 先日、アラフォーのときに都内の2LDKマンションを購入した知人の40代後半独女が「今年じゅうには住…

なんと風俗で月収100万円、でも税金を払っていないオンナの末路とは

元国税局職員 さんきゅう倉田です。吉本で芸人をしています。闇営業ニモマケズ、所得隠シニモマケズ、東に媒体があれば記事を書き、西に講演会があれば行って話をし、南に出演依頼があれば行ってためになることを言…

年末調整で「同居してない親」も扶養にできる?「扶養控除等申告書」最新常識と正しい書き方は

元国税局職員さんきゅう倉田です。国税局を辞めて、現役の頃と同じくらいたくさん勉強して、今と未来を生きています。過去を振り返る余裕がないので、同窓会はサボっています。「どうして国税局を辞めたんですか?」…

親を扶養に入れただけなのに…?意外と多い「税務署からの連絡」実例

元国税局職員さんきゅう倉田です。芸人になって10年目になります。昔は、品川駅の中でお酢を売ったり、ビックカメラで携帯電話を販売したりしていましたが、たくさん勉強をして、大勢の人の話を聞いて、しこたま発…

ほんとうにあった!一瞬で1万円も損したコワ~い「クレカ」の話

元国税局職員さんきゅう倉田です。記事を書いたり、Twitterを更新したり、イベントを催したり、講演会に呼ばれたり、賢いおじさんと飲んだり、本を読んだり、ジムに行ったり、ワインを勉強したりして、生活していま…

「デートでサイゼに連れてく男」はアリか?人として最低限度なお店選びの話

元国税局職員 さんきゅう倉田です。お金や税金の記事を書き、取材を受け、講演会に呼ばれることで生計を立て、慎ましく生活しています。芸歴は10年目で、34歳、独身です。独身なので、女性と出かけることがあり…

いま現金で払ったら大損?いまひとつわかりにくい「キャッシュレス還元」の基本

元国税局職員 さんきゅう倉田です。お笑い最大手、吉本興業で芸人をしています。手前味噌ですが、税金やお金の良い知識をたくさん持っているので、個人事業者や経営者向けに講演会をしています。最近は、子供向けの…

コンビニ持ち帰り弁当は8%。では、従業員が休憩室でお弁当を食べたら8%?【税率クイズ】

元国税局職員 さんきゅう倉田です。吉本で芸人をしています。芸人の働き方も多様化していて、みんな自分の特技や趣味を活かして、仕事を得ています。ぼくは、村上龍さんの『半島を出よ』(幻冬舎)を読んでから趣味…

【マジ?】「生きた魚」は税率8%。では熱帯魚は?知れば知るほど混乱する軽減税率の話

元国税局職員 さんきゅう倉田です。好きな言葉は「増税」です。大学を卒業して、東京国税局に入り、退職して、吉本興業で芸人になりました。芸歴は10年目です。「どうして芸人になったんですか?」と週3回ほど聞…

【軽減税率】意外な盲点!「重曹」は8%?10%?間違えると損をする!

元国税局職員 さんきゅう倉田です。大学を卒業して、東京国税局に入り、退職して、吉本で芸人をやっています。芸人として得た知識やスキルで、記事を書き、講演会を行い、ファイナンシャルプランニングをやっていま…

年収8000万のお金持ちが飛行機に乗るとき「絶対しないこと」って?

元国税局職員 さんきゅう倉田です。大学を卒業して、国税局に入り、退職して、現在は、吉本興業で芸人をやっています。芸人として売れていませんが、アルバイトはしていません。みなさんの知らないところでメディア…

スポンサーリンク

スポンサーリンク

注目の記事

MONEYに関する最新記事