「お昼は菓子パンだけ」な人が知らずに招くヒサンな末路|50歳までにやめる100のこと

オトナサローネの読者のみなさん、こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。

 

私は、幼い頃から病気で苦しむ母親の姿をみて、人生を思う存分に謳歌する為には、健康な心身を維持することが不可欠だと痛感し、医師人生を通して日常でできるヘルスケアを啓蒙するようになりました。

 

この連載では、人生100年時代の折り返し地点、50歳になる前にやめたい悪習慣についてお伝えしています。

 

前回の炭水化物依存症に引き続き、今回は、菓子パンについて。

 

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#3

「菓子パン」という悦楽

世の中で最もお手軽で美味しいものは、菓子パンと感じている女性は少なくないのではないでしょうか。

あんぱんは、粒あん派?こしあん派?

和よりも、クリームパン?シンプルに、コッペパンにマーガリン?いやいや、やっぱりバターたっぷりのデニッシュ系じゃないと物足りませんわよ。

 

昂ぶる気持ちを抑えきれずに袋を引き裂き、早くその身にかじりつきたい! 咀嚼するのも惜しく喉に押し込む、刹那の悦び。あぁ、この時間が永遠に続けばいい。

 

たった100数十円で得られる恍惚感を日常的に享受している淑女の皆様。

 

その安上がりな悦楽は、きっと貴女に破滅をもたらすと預言しましょう。

 

菓子パンはご飯ではないと心得る

菓子パンを一食のご飯がわりになさっていませんか?

 

忙しい朝に何かお腹に入れなきゃという一食。もしくは、仕事を片付けながら片手間のランチタイムの一食。自分のために食事を作る気がしない夜の一食。

 

どのタイミングであっても、菓子パンを一食にしているならば、それは、ご飯ではなく、お菓子です!

 

そもそも、名前からして「菓子」パンですので、当然といえば当然なのですが。

 

主な原材料は、小麦粉、砂糖、油。それに、あんこ、クリーム、チョコレート、ジャムが加わっています。クッキーやドーナツなどのお菓子となんら変わりありませんね。

 

さすがに、40代ともなると、お菓子で一食を済ませるなんてことはなかなかしづらくなって来るかとは思いますが。

 

いわんや、菓子パンをや。

 

菓子パンとは「老化を促進する空虚な食べ物」

菓子パンは、糖と脂肪だけあって高カロリーながら、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維など、ヘルシーとビューティーに不可欠な栄養素が全くかけている「エンプティーフード(空虚な食べもの)」と呼ばれる食べ物です。

 

糖と脂肪を細胞内のミトコンドリアでエネルギーに変えるには、ビタミンやミネラルのサポートが不可欠です。

 

また、健康と美容の根っこである腸内環境を整えてくれる有用な共生菌(いわゆる善玉菌)は、食物繊維が大好きです。

エサである食物繊維が不足すると、乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌、エクオール産生菌などの有用な共生菌類は弱体化し、腸内が悪玉化していきます。

 

お手軽な美味しさと引き換えに、栄養素の不足によって代謝が回らず、腸内フローラを悪玉化させると、おデブになりやすく、細胞を老化させ、エネルギー欠乏状態にしてしまいます。

 

前回お伝えしたように、炭水化物の摂り過ぎが腸の中で過剰にカンジダ菌を増やすため、脳が誤作動を起こして依存症を引き起こすリスクもあります。

 

起きうる症状は、

  • 依存症と過食
  • 肥満
  • シミ・しわなど皮膚の老化
  • 慢性疲労
  • 頭のモヤモヤ・イライラ・うつうつ
  • アレルギー
    など

老けるわ、太るわ、病むわな50歳は迎えたくありませんね。

 

淑女の皆様におかれましては、安価な悦楽に依存されませんように。

 

今の食事は、未来の体と心の原材料です。
一食一食を将来への投資と思い、大切になさってくださいね。

 

■編集部より/11月11日 より正確に内容が伝わるように、詳しい説明を追記致しました。

【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」、週1回、土曜の夕方に配信!】

文/内科医・認定産業医 桐村里紗

tenrai代表取締役医師。1980年岡山県生まれ。2004年愛媛大学医学部医学科卒。内科医・認定産業医。治療よりも予防を重視し、最新の分子整合栄養医学や生命科学、常在細菌学、意識科学、物理学などをもとに、執筆、webメディア、講演活動などで、新しい時代のライフスタイルとヘルスケア情報を発信。著書『日本人はなぜ臭いと言われるのか 体臭と口臭の科学』(光文社新書)ほか。

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