【40代編集長の婚活記#181】出会ってすぐ旅行へ誘う彼。その理由とは?
合宿でも旅でも実家でもない
『40代ご無沙汰女子の、ざんねんな婚活: 婚活して初めて気づいた、人生において大切な17のこと』
筋肉合宿でもない。観光でもない。実家には行かなくていい。でも鹿児島に行ってほしいんでしょ? あと考えられるのは何かしら? 西郷どん…じゃ、観光だよな。
アサミ「じゃ、鹿児島のどちらに?」
ジム「……病院」
アサミ「え、病院? どうしてですか?」
付き合う前に病院で、筋肉のポテンシャルがあるかどうか精密検査でも受けろとか? ま、そんな病院が鹿児島にあると聞いたことはないけれど。
私の質問には、なかなか答えてくれないジムさん。
どうして鹿児島の病院へ?
少し間が空いた。ジムさんは気まずそうに私から目線を外したままだ。
沈黙を破ったのは、ヘアメイクさんだった。
ジム「ジムのお父様が病気でね、もう余命宣告されてるんだって」
アサミ「それは……」
ヘアメイク「でさ、死ぬ前に嫁の顔を見せろって。何度も繰り返すから、つい連れて行くって言っちゃったらしいのよ、ジム」
アサミ「え? お嫁さんいらっしゃるんですか?」
ヘアメイク「いないわよ。さっき言ったでしょ。元カノと別れて3年経ってるって」
アサミ「じゃ、なんでそんなウソを」
病床の父に紹介するため!?
ヘアメイク「息も絶え絶えのお父様を見て、つい言っちゃったんだって。結婚を前提に付き合っている同世代の女性がいるって」
アサミ「結婚前提の彼女!」
ジム「なんとかごまかそうと思って言っちゃったんだけどさ、今度は母親がうるさくって」
アサミ「お母様にもウソついてるんですか?」
ジム「母親には正直に言ったよ。彼女はいないって。そしたら、誰でもいいから連れてきて安心させろって」
ヘアメイク「でもね、ジム、同世代の女性で頼める人いないのよ……ね? 若いコ好きだから」
アサミ「はぁ…」
あ、若いコ好きっていうのはリアルなのね。
ヘアメイク「それでね、僕に40代の独身女性知らないかって聞いてきて」
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