コロナ自粛の今こそ見直したい「7つの大損」

これまで漫然と「お得なつもり」で続けてきていたことのうち、この自粛の局面でにわかに「大損」に化けているケースがあります。

 

たとえば7月のレジ袋有料化に向け、4月からスーパーの袋が有料になっているケースが多々あります。従来ならゴミ袋を無料でもらっているつもりだった人は、逆に5円*20日を自動で損しているのです。

 

ムダ1・まとめ買いがトクな時代は終わるかも

業務スーパー、コストコなどが代表的ですが、震災後は急速に大ロットの買い物のレジャー化が進みました。それもこのコロナで終焉を迎えるかもしれません。

 

1本200円のドレッシングを2本なら380円というようなまとめ売りも、1本あたり10円安いのでとてもお得に感じます。しかし、大ロット買いのテンションで買ったものは、大抵使いきれずに賞味期限を迎えます。

 

賢くコストコを使っている達人はみんな、ご近所とシェアし、小分け冷凍し、きちんと管理してこまめに消費計画を立てています。その手間がかけれない人なら、必要なものを必要な分だけ買った方が無駄を省くことができます。

 

ムダ2・特典ごとにこまめに作るカード

スポーツショップ、デパート、ガソリンスタンドなど様々なお店オリジナルのクレジットカードがあり、初年度年会費無料で商品券や割引券がもらえるキャンペーンを行っています。無料で商品券をもらえるのはとてもお得に思えますが、大抵の場合は解約を面倒くさがって放置しているうちに次年度から年会費がかかってしまう羽目に。

 

クレジット機能のないポイントカードもそのままにしていると損なパターンが。たとえば首都圏ではWAONポイントカードが現金専用ポイントカードに変わりました。どんな種類のカードも使っていないものはこまめに整理し、不要ならすぐ解約しておきましょう。

 

ムダ3・現金での保有、特に銀行口座

コロナショックで株価が下がっているニュースを見てどう感じますか? 「やっぱり投資などしないでよかった」と思う人はアウトです。

 

昨年私がマネー相談を受けたお客様の中には、15年間毎月4万円投資信託を積み立て、合計720万円が1100万円になった方がいらっしゃいました。

 

金利が低いこの15年で資産を約1.5倍にしているのです。よくわからないと投資に目をそむけず、つみたてNISAなど少額でもしていないと将来大損したと感じてしまうでしょう。

 

ムダ4・目的意識のない現金決済主義は損です

メルペイ、LINEペイ、ペイペイなどスマホを使うアプリ決済は、様々なキャンペーンをしていてかなりの還元率です。

 

例えばペイペイは2020年4月30日まで対象の飲食店(ガスト、吉野家、はま寿司、銀だこなど)で20%還元(Yahoo!プレミアム会員ならさらに5%)キャンペーンが実施されています。

 

1000円のランチで200円のポイント還元ですから実質2割引。このようなポイント還元を利用しないと大損です。

 

ムダ5・1周まわってレシートは「もらうべき」

最近はレシートはもらわない、財布をパンパンにしないという風潮です。バーコードで読み込んでレジ会計するので、いまどきお会計の間違いはないとあなどるなかれ。

筆者は年に数回会計誤りを見つけます。最近の例は

・コンビニでお弁当を何個も買った時、カツ丼弁当を2回読み込んで1つ分多く支払った(帰ってすぐ気が付いて電話して翌日返金してもらいました)

・スーパーのチラシで見た特売品を購入したのに通常価格だった(コンピューターでの価格設定変更ができていなかった)

今こそレシートはもらうべき、そして内訳をチェックすべきです。さもないと大損しているかもしれません。

 

ムダ6・保険の「無料相談」はもう完全に時間のムダ

私も何度も連載で説明していますが、保険の無料相談に足を運んではいけません。営利活動をしている保険代理店ですので、当然ボランティアではありません。保険手数料が収入源であるため保険に誘導しやすいアドバイスになりがちです。

 

私が今まで見た最悪の大損事例は、貯金1000万円のうち800万円を外貨建て保険に預け入れた40歳女性でした。住宅購入の頭金のために解約しようとしたら、600万円しか戻ってこないと言われ、解約を諦めてフルローンを組むことに。

 

また、手取り収入が18万円ほどなのに月々3万円ほどにもなるプランに誘導されてしまい、生活費が枯渇しているケースも見ています。

 

本来であれば老後資産形成にiDeCoが有利なのに、外貨保険を勧められるなどはよくあることです。ただより高いものはないというのはやはり本当だと感じました。お金のことは、有料でプロのFPに相談した方がいいでしょう。

 

ムダ7・セール買いはすでに典型的な大損

ファストに押されるアパレル業界だけでなく、デパートの食品大市、ひいてはスーパーの割引まで、割引価格で商品を購入しようとする行為がこのご時世すでに「ムダを貯め込むリスク」です。

 

あなたのクローゼットに、バーゲンで購入して何年も着られている服が何割ありますか? 妥協して購入して、愛着もさほどない服が多いのではないでしょうか。

 

お金のない若い世代は、安くなったからと買うのではなく、日ごろから着回しの計画をきちんと立てて、必要な服を買うそうです。コロナ禍の最中、買い物をレジャーと捉えて片っ端から買ってしまうことももしかしてあるかもしれませんが、「このアイテムを何度使い回せるか」を考えてからレジに持っていってください。

 

まとめ

やりくり上手を目指してしていることが実は大損の原因になることもあります。緊急事態宣言がでて外出も自粛しなければいけない今、時間はたっぷりあります。コロナが落ち着いたら思いっきり楽しくお金を使えるように今から大損している原因チェックをしてみてください。

 

稲村優貴子
ファイナンシャルプランナー(CFP🄬)、心理カウンセラー、ジュニア野菜ソムリエ
大手損害保険会社に事務職で入社後、お客様に直接会って人生にかかわるお金のサポートをする仕事がしたいとの想いから2002年にFP資格を取得し、独立。現在FP For You代表として相談・講演・執筆活動を行っている。日経ウーマン、北海道新聞などへの記事提供、テレビへの取材協力など各メディアでも活躍中。著書『年収の2割が勝手に貯まる家計整え術』河出書房新社。趣味は、旅行・ホットヨガ・食べ歩き・お得情報収集。FP Cafe登録パートナー。

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