食べて免疫強化!この冬医師が大プッシュする「ビタミンA」の賢い食べ方
こんにちは。「予防医療」のスペシャリストで、医師の桐村里紗です。
ウイルスの侵入を防ぐために、粘膜免疫を強化したい冬には、ビタミンAが重要とされていますが、摂り方に工夫しないと吸収率が落ちてしまいます。
効率的に吸収するためには、調理法の工夫を。
【ネオヘルスケアドクターLISAの「50歳になる前にやめる100のこと」#51】
医師の9割が「粘膜免疫」は強化すべしと答えています
カゴメ株式会社(本社:愛知県名古屋市)が全国の医師400名に「免疫力に関する調査」を行ったところによると、医師の90.3%が免疫力の中でも、ウイルスの侵入を防ぐ「粘膜免疫が特に重要」と回答し、75.3%は、そのために「ビタミンAが効果的」と回答しています。
一般的に、医師は学校で大した栄養学を習わないために、あまり栄養素のことを言いませんが、「ビタミンA=粘膜免疫に重要」と言うことだけは、医学部時代にしっかりと刷り込まれているくらい大切です。
「粘膜免疫」は感染防御の砦。今こそ気にかけておきたい
粘膜免疫は、ウイルスや細菌を体内に侵入させないための最初の防御壁となります。鼻や喉、呼吸器、腸管などの粘膜で働く免疫システムです。
粘膜を超えて侵入しなければ、ウイルスは感染ができません。ビタミンAは粘膜を正常に保つために不可欠な栄養素です。
肝油ドロップはビタミンA。レバー、肝に入っています
ビタミンAが含まれる食品は、ちょっと摂りにくいので、プロビタミンA(βカロテンなどのカロテノイド)として摂取して、体内で必要な分だけビタミンAに変換した利用するのが効率的です。
ビタミンAが含まれる食品は、動物や魚の肝。
子供の頃に「肝油」が含まれる甘いドロップを食べさせられた覚えはないでしょうか?
あのゼリー状のものは、魚の肝油由来のビタミンAやビタミンDが含まれる医薬品又は栄養機能食品です。
食品としては、鶏などのレバー、魚の肝に豊富なのですが、なかなか毎日食卓にのぼるものでもありませんね。
プロビタミンA(カロテン)は緑黄色野菜に含まれます
より食べやすいのは、体内で必要な量だけビタミンAに転換されるプロビタミンA(βカロテンなどのカロテノイド)を含む野菜です。
ほうれん草、小松菜、ケール、ブロッコリー、ニンジンやカボチャ、パプリカ、トマトなど、色の濃い緑黄色野菜には、いずれも多く含まれます。
重要なのは「油と摂る」こと!吸収率がアップします
ここで大切なポイントは、プロビタミンA(βカロテンなどのカロテノイド)は、油と一緒に摂取しないと吸収率が悪いということです。
脂溶性、つまり油に溶ける成分で、胆汁が分泌されなければ上手く吸収できません。
スムージーやジュース、おひたしや味噌汁など油を使わない調理の場合には、単独で摂ると吸収率が落ちてもったいないのです。
- スムージーやおひたしにもオイルをちょい足しする
- 油を含むおかずと一緒に摂取する
- 油を使ってスープやシチュー、炒め物などのおかずにする
など工夫することで効率よく吸収できますよ。
ヘルシーオイルを使って工夫を
どんな油でも、プロビタミンAの吸収を良くしますが、どうせならヘルシーなオイルを使いたいですね。
血流を改善し抗酸化力を上げるビタミンEが豊富なごま油で炒めたにんじん入りのきんぴら。
オリーブオイルで玉ねぎをじっくり炒めたかぼちゃのポタージュ。
オメガ3系脂肪酸が豊富なアマニ油ドレッシングのブロッコリーの温野菜サラダ。
毎日の食事で、この冬はしっかりと防御力を高めましょう。
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