「わだかまり」を捨てると仕事の人間関係がうまくいく
仕事上のこととはいえ、同じ失敗をしないためには、上手に伝えるために、たまには叱られたり、叱ったりすることがあるでしょう。そんな時、皆さんはどのようにしているでしょうか?
また、どのような時に禍根を残すようなことになってしまうのでしょうか?
結論から言うと、「疑念を持つこと」。それが、わだかまったり、すっきりしない原因なのです。
疑念を持つとはどのようなことでしょうか?
例えば、新規のプロジェックトの資料が十分用意されていなかったとします。上司にしてみれば、言い訳はともかく、どのようにするかを引き出すために、「今回のことはどう思っているんだ」と叱るかもしれません。
そんな時に、「今回は申しわけありませんでした。次回はこのようなことが無いようにいたします」となればお互いわだかまることはないかと思います。
しかしながら、叱られたほうが、「いつもいつも私ばかりに注意する」とか「〇〇さんが何か言いつけているはずだ」となってくると、この後の2人の会話も微妙な感じになってくることでしょう。
これを疑念といいます。
マインドフルネス的「わだかまらず叱る・叱られる」方法
この叱られたことに対して、シンプルにその時のことだけを考えて、すぐ行動に結びつける練習をすると、わだかまらずにすむようになります。
それには次のように考えるといいのです。
- この状態は長くは続かない。
- これはすぐにみんなで解決すべき問題である。
- そういうものだと思う。
新入り僧は修行道場でわだかまる
修行道場では、警策と呼ばれる棒で背中を叩かれます。元々の呼び方は「警覚策励棒」。相手を励ましたり、寝ないように起こしてあげる棒のことです。
新入りの時には、坐禅中毎回叩かれます。
背中を叩くと、多少でも足の痛みが忘れられるようになるので、足が痛いだろうとの配慮かなと感じるのですが、でも背中もとても痛いです。
そして、その時抱くのが、こんな疑念です。
「なんで、自分は叩かれなくてはならないのか」
「絶対眠っていたりしない」
とにかく、叩いてくる先輩の判断を疑ってかかるようになるのです。そうなると、イライラも増してきます。これが「わだかまり」の状態です。
なんで叩かれたのか、理由を聞きたくなる人もいます。ですが、叩く側はただ単に、座っている形が安定してないから動かそうとの配慮だけなのです。もし、座ってカチコチのまま、坐相を直そうとすると、うまく動かないことがあるからです。
半年叩かれるとわかること
その新入りの修行僧も、半年もすれば、「叩けるものなら叩いてみなよ」という立派な雲水(修行僧)になっています。
叩く、叩かれる。それだけのことだ、そこに疑念を挟むことも、その必要もない。
そう、半年かかってわかるようになるのです。
叱る、叱られるという時にも、お互いが疑念を挟まずにやることが大切なのではないかと思う次第です。
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