レス1年で腟は劣化する!放置しないで!【性交痛外来/富永喜代先生】
確認ができたところで、続いてお手入れについてお教えしますね。
デリケートゾーンの若さを保つためにも正しい洗浄を。ウォッシュレットの使いすぎは厳禁!
さぁ、洗浄から始めましょう。
デリケートゾーンはまぶたより皮膚が薄く、ナプキンなどでこすれやすいし、ムレやすく、汚れやすい場所。弱酸性の石けんでやさしく、溝の隙間まで立体的に洗います。でも、石鹸で洗うのは外陰部と呼ばれる表面だけです。腟の中は、善玉菌を守るため石鹸で洗わないで下さい。
1.Vゾーンは指の腹でやさしくマッサージするように。
2.次に、大陰唇と小陰唇の隙間やヒダの外側。
このゾーンは触らなくなると恥垢(白い垢)がたまり、臭くなります。
人さし指と中指を使って、上下になでながら洗います。
3.クリトリスも洗います。
男性の陰茎ペニスが加齢によって垂れ下がるように、
女性のクリトリスを覆う陰核包皮も垂れ下がってきます。
洗わないと恥垢がたまるので指二本でむくようにして洗います。
注意したいのは、男性から「臭う」と注意されてウォッシュレットで洗いまくってしまう方。腟の内側には、善玉菌と呼ばれる乳酸菌を主とする常在菌叢デーデルライン桿菌があるのでウォッシュレットや石けんで洗いすぎると善玉菌を殺してしまうことに。
毎回の腟奥深くへの使用は避けましょう。
洗浄後は化粧水で保湿をして美容液でマッサージケアを
お風呂上がりで大切なことは、腟そのものの血流を良くして、やわらかく筋力に刺激を与えておくことです。化粧水で潤いを与えて保湿し、女性ホルモンであるエストロゲンの有用成分エストラジオールが入っている美容オイルで下腹部、外陰部含めたデリケートゾーンのマッサージを。腟がやわらかく若々しくなります。
毎日なさることを推奨します。
※マッサージ方法は1回目をご参照のこと
エストラジオール配合の美容液も出ていますのでご参考に。
このように、毎日きちんとケアをしているということが自信につながります。人生50年時代ならいざ知らず、人生100年時代と言われている今、プチ更年期、更年期以降のQOLの中で女性らしさや自分らしさを取り戻し、女性が前向きに生きられる活動を進めていきたいと思います。
医師/性交痛外来 富永ペインクリニック院長
富永喜代
日本麻酔科学会認定麻酔科指導医。麻酔科医として全国の総合救命救急病院、高度医療センターで勤務し、延べ2万人を超える臨床麻酔実績を持つ。2008年、愛媛県松山市で富永ペインクリニックを開業。人脈ゼロ、資金ゼロから3年で女性院長クリニックでは日本一、年間15000人の肩こり頭痛に悩む人を診療(エーザイ調べ)。
『性交痛外来』では、年間2000人以上の女性の性交痛メール診断を実施。性交痛、デリケートゾーン臭、乾燥が8週間で半減するオリジナルのデリケートゾーンセルフケアマッサージを開発。日本ペインクリニック学会第54回大会、第30回日本性機能学会西部総会で発表する。確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、TBS『中居正広の金曜日のスマたちへ』日テレ『メレンゲの気持ち』等テレビ出演多数。肩こり改善メソッド『こりトレ』(文藝春秋)は10万部、『ヘバーデン結節は自分で治せる!』(永岡書店)9万部など、セルフケアにこだわった著書は累計53万部以上。YouTube『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』の総再生回数は1500万回を超える。