【ADHD女子#47】どんなときにカーッとなる? 怒りの奥の本音と向き合う(後編)

じっとしているのが苦手、集中が続かない、衝動的に行動してしまう…ADHDと診断されていなくても、このような特性をかかえることで「生きにくさ」を感じている人は多くいます。今回は、臨床心理士による著作「ADHD脳で困っている私がしあわせになる方法」から、「ツライ」を「楽」に変えるヒントをお送りします。

怒りの背景④ほんとうは悲しい、寂しい、自分に腹が立つ

家に遊びにきた彼氏が、 ずーっとスマホばかり見ていて、 話しかけても上の空。

カーッと怒りがわいてきて

「何のために来たのよ。そんなにスマホが見たいなら帰って!」

と追い返してしまう。 こういうケースも、 あるあるではないでしょうか。

この怒りは、 章の冒頭でお話しした 「二次感情」 です。

ここで大事なことは、 自分の一次感情と向き合うことです。

私といっしょにいるのに、 無視されている気がする悲しさ。

もしかしたら別の女の子とやりとりしているのでは、という嫉妬。

私のことなんてどうでもいいの? 好きじゃないの? という不安。

私がつまらない女だからスマホを見ているんだ、という自己嫌悪。

そんな複雑な感情が、 怒りという二次感情にふくれ上がったわけです。

さらに、「恋人だったら、 スマホよりも私との時間を大事にすべきだ」 という 「すべき」 思考に陥ってしまうと、 自分の中で怒りは正当性を持ってしまいます。

でも、 ほんとうにしたいのは相手を責めることではなく、

自分の「悲しみ」「嫉妬」「不安」をわかってほしいのではないでしょうか。

 

怒りの背景⑤傷ついた自分を認めたくない

自分がほんとうに気にしていることをズバリ指摘されたときにも、人は激しい怒りを感じます。

ADHDタイプさんの場合、

「なんでこんなに部屋が汚いんだ」

「こんな簡単なこともできないの?」

などと言われるとカーッとなってしまうことが多いようです。

だって、 部屋の掃除は私だけがすべきものでもないし、 気になるなら自分でやればいいじゃないですか。

でも、 相手の言葉には明らかな真実があります。

知っています。自分でも日々思っていることなのです。

罪悪感をかかえてどうしようもなくなっているからこそ、

「そんな無神経なことを言わないで」

と反撃に出てしまうのです。

相手にとってみれば 「事実を言っているだけ」 で、 そこまで逆ギレされる理由はないと感じているかもしれません。

ここまでお話しした5つの気持ち、 それはだいたいの場合、ミックスした状態で怒りに変わるものです。

怒りというのは、そんなに単純なものではないということも知っておいてください

 

>>次へ(3/19  20:30更新)

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