隣の彼女はいくら貯めている?40代の平均預金残高とは
■みんな、こっそり貯めている?
貯蓄が大切なことは分かっていても、なかなか計画通りにはいかないもの。そんな時、同世代の女性に聞いてみても問題の解決にはなりにくいようです。
たとえば、「貯金って、してる?」とダイレクトに聞いても、たいてい「全然してないわよー」とか、「ダメダメ、お給料全部使っちゃう」といった答えが返ってきます。その言葉の裏で、実は毎月数万円ずつ積立てている、ということはよくある話です。これは、学生時代の試験勉強やダイエットにも共通する構図。
先日、相談にきたU子さんは、「気付いたら自分だけ貯蓄ゼロになってしまうかも」、と心配でたまらなくなったと言います。
■「油断してたら、みんな貯金がある」
U子さんは都内在住の38歳、会社員です。お給料は手取りで37万円、年棒制なのでボーナスはありません。実家暮らしで、お給料はすべて自由に使っていて、シーズンごとに新しい洋服やバッグを買ったり、エステや美容院に通ったり、自分磨きとしてヨガや生け花の教室にも通っています。お給料日前の銀行の預金残高は、いつも1万円もありません。
そんなある日、友達4人と食事をしていた時に株の話題になったのです。以前、貯金の話をした時には全員「していない」と言っていたのに……、と呆然としているU子さんをよそに、3人は株の話で盛り上がっていました。彼女たちは、最近ひそかに増えている投資女子だったのです。
■みんな、いくら貯めているの?
株は投資だから貯金とは違う、と友達は言ったそうですが、いずれにしても何か始めなくては!とかなり焦ったU子さん。まずは、平均的な貯蓄額はいくらなのか、具体的な数字を知るところから始めました。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(2016年度版、2人以上世帯より)によれば、年代ごとの貯蓄高の平均値は次の通りです。
30歳代 395万円
40歳代 588万円
50歳代 1128万円
平均の貯蓄額が予想よりずっと多くて愕然としたU子さんでしたが、この金額は、単純に全体の貯蓄額を人数で割った平均値です。そのため、ほんの少数の高額貯蓄を持っている人がいるだけで、平均値はグッと上がってしまうわけです。この場合は「平均値」より「中央値」を見ると、多くの人が貯めている金額がわかります。中央値とは、貯蓄額が少ない人から多い人まで並べて、真ん中の人の貯蓄額です。各年代の中央値は以下の通り。
30歳代 167万円
40歳代 200万円
50歳代 500万円
頑張れば実現しそうな金額です。さっそく、貯蓄計画を立てました。
■貯蓄計画は具体的に
貯蓄は数字です。「とにかく頑張る」といった根性だけでは貯まりませんし、続きません。貯蓄を確実にするためには、お給料を使った後に余った分を貯蓄にするのではなく、使う前に貯蓄分を差し引いてしまうことがポイント。使う費用の予算を決めたら、その分を残して普段使う預金口座とは別の口座に移しておいて「無いもの」と思ってやりくりすると上手くいきます。
U子さんもさっそく始めました。今の目標は、投資デビュー。我慢をしない貯蓄なら、楽しく続けられそうですね。
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