閉経間近の女性って、気持ちじゃなくて身体が「最後の恋愛」をしたがるんじゃないかな【100人の更年期#92】前編

閉経の前後5年を一般に更年期と呼びます。日本人の閉経の平均年齢は50歳なので、45-55歳の世代は更年期に当たる人が多いもの。身体の不調に苦しみ「更年期障害」の状態に至る人もいます。

私ってもう更年期なの? みんなはどうなの?

オトナサローネは同世代の女性100人がいまどのような更年期を迎えているのか、そのあり方を取材しています。(ご本人の年齢や各種の数値は取材時点のものです)

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【100人の更年期#92】前編

 

サエさん 50歳

夫と子ども3人との5人家族。50歳の誕生日に乳がんと診断され手術。現在は抗がん剤治療中。

 

2年に1回のがん検診で乳がんが見つかった。予兆は…あったようにも思います

はじめまして。現在50歳のサエです。実は昨年7月、50歳の誕生日に乳がんを宣告されました。秋に手術をして右の乳房を摘出し、現在は転移を防ぐための抗がん剤治療を受けています。

 

今日は46歳からの私を振り返りながらお話をさせてください。

 

私は2年に1回のペースでがん検診を受けていました。乳房にしこりを感じたこともなかったので、まさか自分が乳がんになっているなんて、思いもしませんでした。ただ、46歳ごろから体調の変化を感じ始めたので、いまとなってみれば、その時期から何か予兆があったのかもしれません。年齢的に「更年期かな?」と思うような変化だったので、それが乳がんに関係するかどうかは分かりませんが。

 

46歳になったあたりで、疲れやすさを感じるようになりました。それまでは、少し無理をしても寝れば翌日には疲れが取れたのに、寝たり休んだりしても、翌日まで疲れが残るようになりました。当時は週に4回、パートで働いていましたが、あまりにも毎日だるさを感じて体力的に辛くなったため、退職してしばらくは専業主婦をしていました。

 

疲れが出始めたときと同時期くらいから、生理の様子も変わってきました。私は、若い頃から経血量が多いのが悩みで、多い日用のナプキンでも間に合わないことがあるほどでした。それが、ごく少量で終わる月が年に1~2回あったんです。47歳になると生理がない月も出始め、48歳を過ぎてからは、3カ月こないときもありました。

 

疲れや生理の変化を感じ始めたのと同時に、白髪の量が増えました。45歳くらいまでは数本しか気にならなくて、抜けば目立たなくなる程度の量でしたが、46歳あたりから一気に目立つようになり、白髪隠し剤が手放せなくなりました。

 

 

真面目な話をしますね、私はこれが本能なんだと思いました。「カラダが若いオトコを求める」感覚

それから2年ほど専業主婦をしていた私ですが、48歳のときに新たなパート先が見つかり、週2回のペースで働き始めました。仕事内容は、通販商品のピッキング。エアコンが効かない広い作業場を動き回る仕事で、週2回でもかなり体にこたえましたが、せっかく縁があった仕事なので、頑張って続ける決心をしました。

 

……そう言うと格好いいですが、本当のところは、パート先に好みのイケメンがいて、彼と一緒に働きたかったから続けられたんだと思います。自分が更年期世代になって感じたのですが、閉経間近のオンナって、本能で最後のひと花を咲かせたくなるんじゃないかと思うんです。気持ちというより、カラダが。

 

私が30歳くらいのとき、当時の熟女たちがヨン様(ペ・ヨンジュン/韓国の俳優)を熱狂的に応援しているのを見て、「いい年して若いオトコにキャーキャー言って気持ち悪い」と思っていました。でも、自分が熟女世代になったら、その気持ちが分かります。

 

理屈なく、まるで学生時代に戻った感覚で、若いオトコにときめいてしまうんです。私がときめいた相手は33歳。20歳近く歳が離れていますし、相手には婚約者がいましたし、なにより私は既婚者で子どもが3人います。好きになっても、両想いになれたとしても進展はしないし、してはいけません。

 

きっと、ここで理性のタガが外れると、不倫関係になるんでしょうね。私は、一線を超えてしまうと沼にはまってしまうタイプだと自覚しているので、片思いのまま耐えました。ただ、少しでも彼に可愛いと思われたくて、あまり興味がなかったヘアスタイルやメイクにこだわりだしたものですから、長女がすぐに私の異変に気付きました。そりゃそうですよね、ふだん髪型なんて気にしないのに巻き髪にしたり、娘のリボンのヘアアクセサリーを付けて出かけてたりしていましたから。

 

長女には正直に「職場にタイプの男の子がいる」と話しました。長女は「年甲斐もないことして気持ち悪い」「パパの気持ちも考えて」と冷静に、諭すように私に言いました。私はこの言葉にはっとして、自制心を取り戻しました。

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