「らくようまつ」でも「おちばまつ」でもありません。「落葉松」の読み方、知っていますか?

2023.12.04 QUIZ

本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「落葉松」です。

「落葉松」の読み方は?

「落葉」は「らくよう」や「おちば」と読むことができ、「松」は「まつ」と読めます。ですが、「落葉松」の読み方は「らくようまつ」ではありません。「落葉松」はある樹木の名前を表します。

正解は……

「からまつ」です。

「落葉松」を辞書で引くと、以下のように記されています。

マツ科の落葉高木。日本特産。主に亜高山帯に分布し、高さ約30メートル。樹皮は灰褐色、葉は針状で束生し、秋には黄葉する。4月ごろ、雄花と雌花とがつき、上向きの球果ができる。材は建築・土木などに使用。富士松。日光松。

出典:小学館 デジタル大辞泉

「落葉松」の漢字表記は「唐松」の方が一般的です。また「落葉松」の別名で「らくようしょう」とも読みます。

「落葉松」の名前の由来は、漢字が表す通りです。落葉しない木(常緑樹)が多い針葉樹ですが、「落葉松」は日本に生えている針葉樹の中では唯一落葉する木で、葉がパラパラと散ることから「落葉松」と呼ばれているのだとか。

なお、針葉樹が落葉しにくいのは、針状の葉に秘密があります。

冬の寒い時期に落葉するかどうかの要因の一つに、植物の蒸散作用による水分の損失があげられます。蒸散とは「水が水蒸気として植物体内から大気へ拡散する現象」です。

冬になると、低温によって植物の根の水分吸収が衰えます。そうなると、蒸散による水分の放出、すなわち水分が損失することは植物にとって深刻な問題になります。落葉樹は葉を落とすことで蒸散による水分の損失を防ぎます。

一方、針葉樹の場合、葉の形が針状になっているため、光合成できる面積は少なくなりますが、気孔の数が少ないことで水分蒸発も少なく済み、寒い時期でも葉を落とすことなくエネルギーを蓄えることができます。

本記事で紹介した「落葉松」は、日本の針葉樹のうち唯一の落葉樹です。本記事をきっかけに、「落葉松」の読み方を知るだけでなく、広葉樹と針葉樹、さまざまな松と「落葉松」の違いを楽しみたいですね。

 

参考文献

  1. 蒸散 – 光合成事典
  2. 樹木シリーズ82 カラマツ | あきた森づくり活動サポートセンター
  3. 針葉樹の落葉 | みんなのひろば | 日本植物生理学会

 

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