うっかりが過ぎる!子宮頸がん疑惑をすっかり忘れ去ってしまった理由とは【子宮頸がん日記#2】(後編)
40歳元ファッションスタイリストの子宮頸がん闘病記。前編に続く後編です。
<<前編「えっ信じられない!精密検査のため受診すると予想外の事実が発覚し、事態は思わぬ方向へ」を読む【連載 子宮頸がん日記#2】後編
分娩場所がない!?「出産難民」にはなりたくない!
妊婦への指導が厳しすぎるS病院をなぜ私が選ぶのかというと……
- 夫の実家から近い
- NICUがあるので何かあった時に安心
- お祝い膳や出産グッズが豪華
- 設備のわりに費用が安い
というのが理由です。
長男の時は、出産という未知の体験におののき、最初はスパのようなサービスを謳い文句にした完全個室の産婦人科クリニックを検討していました。
しかし、家から遠い、費用が高額、NICUが無いのでもしものときに不安。という懸念があってS病院を選んだという経緯がありました。
そんなこんなで次男の出産も、やっぱりS病院で出産したい。
しかし、妊婦検診はインドネシアで行うことになる。しかももうすでに7週目に入ってしまっている。(長男のときは5週目で分娩予約しました)
こんな私がS病院で分娩予約ができるのか?もう満床と言われるのではないか?もし無理だったら?今から他の場所を探さなきゃいけない?出産難民?長男は誰が見る?インドネシアで産むしかない?
とりあえず、聞くだけ聞こうと、ダメもとで電話。
私:かくかくしかじかで、そちらで分娩をしたいのですが……
S病院:初診ですか?
私:いえ。1年前に長男をそちらで出産しています。
S病院:あぁそうなのね。妊娠中も産後も問題なかった?じゃあカルテはあるので大丈夫でしょう。里帰り出産っていうことになるわね。34週までには戻ってきてください。
私:えっ……(こんなあっさり……?)
あんなに妊婦に厳しいS病院が、まさかの余裕で受け入れという意外な展開に驚き、舞い上がり、またもや子宮頸がんのことなど忘れ去ります。
冷静に思い起こしてみると、S病院にかかる際には婦人科検診後の精密検査の件は伝えていないうえ、インドネシアの妊婦検診でも子宮頸がんの再検査など全くしなかったのです……。
それもこれも、25歳の私には子宮頸がんの知識がないどころか、危機管理能力すらなかったのです。果たして無事に次男を出産できるのか。子宮頸がん疑惑はどうなったのか。
▶▶【つづき】「慣れない海外での妊婦生活で暗雲が?体調は順調なのに思わぬ心配ごとが」
<<【連載を最初から読む】「「まさか…私が?」元スタイリストが子宮頸がんになり、子宮全摘&治療した話。」
【監修】新見正則医院 院長 新見正則先生
1985年 慶應義塾大学医学部卒業。98年 英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。2008年より帝京大学医学部博士課程指導教授。20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。現在は乳がん患者に対するセカンドオピニオンを中心に、漢方、肥満、運動、更年期など女性の悩みに幅広く寄り添う自由診療のクリニックで診察を続ける。がん治療に於いては、明確な抗がんエビデンスを有する生薬、フアイアの普及も行う。
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