【鈴木蘭々さん】「きょうだい児」として抱いていたのは「世間への怒り」、「お兄ちゃんをバカにするな!」【インタビュー】
兄に向けられる、大人の一瞬の表情・目線…
――やっぱり怒り……。
はい。子どもって大人というものに対して、どこかで「大人ならこうだろう」とか、「こうあってほしい」っていう希望を持ってるんですよね。でもそういうことが、ことごとく裏切られる感じはありましたよね。
それは近所の人であったり、まったく知らない街を歩いている人だったり。よく行く飲食店の人だったり、ときにはクラスメイトのお母さんだったり……。その人たちの、ほんとに瞬間的な、一瞬ではあるんだけど、表情であったり目線であったり言葉だったり、兄に対する世間の冷たい風当たりみたいなものは強く感じていました。
当時は今よりも障害者への理解が進んでいなかったような気がするし、子どもの発する言葉もときに残酷ですしね……その度に思ってました。お兄ちゃんをバカにするな!って。
きょうだい児は、親が兄弟姉妹のケアや入院などで孤独を感じたり、わがままも言えず悩んでいたり、ヤングケアラーになったり、さまざまな苦しみや不安を抱えていることも。近年、障がい者の支援とは別に、きょうだい児への支援が求められています。
※内閣府「令和4年版 障害者白書」
>>次のお話:85歳の母。親の介護が必要になったら…まずは「相談先」を知ること。
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■鈴木蘭々
1975年8月4日生まれ、東京都出身。「泣かないぞェ」「キミとボク」などヒット曲多数。2018年から歌手活動を再開。芸能生活35年を迎えた23年、初のベストアルバムを発売。基礎化粧品ブランド「NARIA COSMETICS」を立ち上げ、化粧品の開発や販売もする会社の社長という一面も。インスタグラム▶こちら、ブログ▶こちら
●初のベストアルバム『鈴木蘭々All Time Best~Yesterday & Today~』
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