こんな会話をする人は嫌われる!言語哲学者に学ぶ「4つのNG」

2017.12.04 WORK

3 関係がない

なんという項目だと思うことなかれ。男性でも女性でも、よくあるケースです。
「そんなことより、キミ。例の件はどうなった?」
「その話は置いといてー。この前のあれ、見た?」
「割り込んで、ごめーん。ねえ、この話知ってる?」
そんな感じで、今話しているトピックに全く関係ない話を持ち込み、突然に流れを変える人っていますよね。
自分では、つまらない話にピリオドを打って、新しい風を吹き込んだつもりでしょうが、話を遮られた人たちにとっては、そのあとの話がいくら魅力的でも、この無作法は心に残るものです。第一、驚きますよね。

もちろん、会話は1つのテーマに留まり続けるわけにはいきませんが、その場である程度の「結論」のようなものが見えてから、話題を変えるのがマナーです。私は教育者として色々なケースを見ていますが、幼少時に家庭で躾けられなかった子が、小学生になった時に、このように自分勝手に振るまい、会話を平気で変えるケースが多いようです。「人の話は最後まで聞く」「人が話している時によそを向いたり手遊びをしたりしない」そのようなマナーをしっかり躾けられた人は、長話を変える時のタイミングもとても上手です。

 

4 簡潔でない

この4つめの「簡潔でない」は、様式に関わることで、大人になれば自然に身につくものでもなく、意識して身につけるスキルなのです。ですから、ご自分がこの欠点を持っている場合、実は、自分自身では気付いていない場合が多く、周囲の人が注意をして「え?私ってそうなの?」という状態であることが多いです。大切な人が簡潔でない話し方をする場合、その人の為を思って、周囲が助言をすることをお薦めします。

「はい」か「いいえ」かを知りたいだけなのに、「でも」で返答を始める人がいます。「でも」の後に続く言葉は言い訳だったり、理由だったり、色々ですが、たいてい長い! 1の「量が適切でない」にも絡んできます。そして、長い割には「はい」なのか「いいえ」なのか分からず、もう一度聞く羽目に……。
「それで、答えは『はい』なの?『いいえ』なの?」と、まるで小さい子に言い聞かせるようにしなくてはならず、とても心苦しいものです。
また、「はい」か「いいえ」で答えられる問いに対し、自分では脚色しているつもりなのか、めちゃくちゃ長い話をし始める人がいます。こんな人は、だんだんとパーティにも呼ばれなくなりますよね。

また、おめでたいことがあり「おめでとう!」と言ったのに、返事が「いやあ、結構大変でね」と、かみ合わない場合もあります。

このタイプの人は「様式」が苦手です。会話にはある程度「様式」があります
「これはこういうことなの?」と聞かれたら、まず「はい」か「いいえ」と答えなくてはいけません。「うん」でも「ええ」でも言葉は何でも良いのですが、とにかく「返答」が先です。そして、相手がさらなる情報を欲している場合にだけ、補足する言葉を続けます。
「おめでとう」と言われたら、返事はまず「ありがとう」です。そして、それをどう思っているかは、相手の反応を見ながら言葉を続けます。
返答は簡潔にし、そこから始まる会話を楽しむことこそ、コミュニケーションの醍醐味なのです。

 

以上4つ、イギリスの言語哲学者、ポール・グライスが明らかにした、良いコミュニケーションを特徴づける「公準」を元に解説しました。

良いコミュニケーションを特徴づける4つの「公準」
1「量の公準」
会話をするときは情報をできるだけ提供すべきだが、必要以上に多すぎてはいけない。
2「質の公準」
真実を言うこと。
3「関連性の公準」
今話しているトピックに関連する話をすること。
4「作法の公準」
簡潔明瞭に語ること。

けして一方的ではない、双方が満足する「会話」は、人と人とのコミュニケーションの方法の1つです。
話したい人は思いきり話すだけ話し、聞き上手な人が「これは自分の役目だわ」と思ってじっと我慢して聞く。これは「会話」でも「コミュニケーション」でもありません。
沢山話したい、話し好きな人も、聞く方が好きな人も、両方が満足し「この人とまた話をしたいな」と思われるようになりたいですよね。

 

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