もしも親が亡くなったら。頭はパンクします。だから、少しでも先に知っておきたい。【宣伝課長・長友の“アモーレ”な一冊】

2016.08.30 LIFE

あまり考えたくないですが、自分が年を取るということは、親も年を取るということ。「もしも」の時は突然やってくるかもしれません。

突然のことに冷静な判断をくだせたのか、今でも振り返ってしまう

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「もしも」は私の身にも数年前、突然訪れました。父が倒れ、短い看病期間で亡くなったのです。悲しみにくれるヒマなく襲ってくるのが、葬儀の手配や様々な手続き。嵐のような出来事に予備知識もなく、頭はパンク状態。

初めてなのに次から次へと決断しなくてはならず、あの時、冷静な判断ができていたか、父のために最善の判断だったかと、今でも考えることがあるんです。

当時は、快復を信じたい気持ちがあり、「亡くなった後」のことを考えるのは、心情的にもツラくて真剣に向き合えませんでした。多くの人がそうだと思います。

最近では、子どもに迷惑をかけたくないと、親自身が自分の「もしも」に備えている場合もありますが、子どもの立場からも、何でもない時に、信頼のおける専門の手引書に目を通しておく、一冊手元に置いておく、ということをおすすめします。(現実的じゃない、とか、元気なのに不謹慎じゃないかという意見もあるでしょうが・・・。)

 

亡くなったら病室には長時間置いておくことはできないの!?

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『家族が亡くなったらしなければならない手配と手続き 最新版』(主婦の友社)は、実際にどんな手続や手配が必要なのかが時系列で、かつ「誰が決めるのか」「いつ決めるのか」「その難易度」がわかりやすく書かれています。経験者の私が読むと「そうだった、こんな風に進めていったな」「これが当時よくわかっていなかった」と、その具体的かつ、理解のしやすさがよくわかります。

例えば、(病院で亡くなった場合)遺体を病室や病院の霊安室に置いておけるのは、数時間しかないという事実。自宅や斎場に搬送してくれる葬儀社を数時間で決めなくてはいけない。「もう決まりましたか?」と病院スタッフに急かされたときは、「ちょっと前まで懸命に治療してくれてたのに、なんて非情な」とキレそうになりましたが、そういうものなんですね。

あてが全くなかった私は、葬儀費用は大きな金額がかかるのに、比較検討する時間もなく、駅前に看板があった斎場を思い出し、ネットで連絡先を調べて、そこにお願いしました。結果的に悪くない選択でしたが、ふだんの買い物だったら、絶対にそんなことはしないだけに、この時間のなさは強烈でした。

本書によると、まずは、すぐに故人が加入していた互助会や、遺言やエンディングノートに遺志がないかを確認せよ、とあります。自分で探す場合は、故人の生家と同じ宗教・宗派の親族で、葬儀を出したことのある人に尋ねるのが近道、できれば事前に葬儀社について下調べをして、見積もりをとるなど準備をしておきたい、とのこと。

下調べや、見積もりまではなかなか難しいですが、とにかく亡くなったら非情なほど「すぐに」葬儀社を決めなくてはいけない、という事実は予め知っておくべきでした。

 

お布施の額について僧侶に尋ねるのは失礼ではない

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「お布施」は、悩んだものの一つです。直接、僧侶に尋ねるのは失礼と思い、葬儀社に目安の額を聞いたり、親戚に聞いたりして決めましたが、正解がないものだけに難しかった。本書は、監修者の一人に住職の方がいるので、僧侶の立場から書かれている項目があるのも特長で、僧侶に直接相談してみてもいいと言います。その時は「お布施の本来の意味(自発的な精一杯の気持ちからくるもの)からいえば当然ですが、私どもでは見当がつきませんので」と、お布施の意味を知っていることを伝えたうえで、重ねて相談すれば、具体的な助言を得られるかもしれないそうです。

 

最新の税制に基づいたチェックシートで、その後の手続きにそなえられる

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怒涛の葬儀が終わっても、生命保険金や住宅ローンなどお金に関することや、年金に関すること、様々な名義変更、相続・・・と1年くらいは、何かと手続きがあります。やはり、大きいのは「相続」の問題ですよね。2015年1月に相続税法が改正され、これまで相続税という一握りのお金持ちだけの話のように思われていましたが、もしかしたらあなたの身にも振りかかる問題になっているかもしれません。本書は、最新の税制にもとづいた「簡易判定シート」がついていて「相続税の申告が必要か」「相続税がかかるのかどうか」の2点を見極めることができるようになっています。その上で、専門家に相談するのをおすすめしています。

 

先にも書きましたが「もしも」に備えるのは不謹慎と感じるかもしれません。でも、体験したから言えるのですが、悲しみの最中、押し寄せる決断の波を乗り越えるのは本当に大変。ぜひ、この機会に一冊備えてみては。アラフォーは人生のそんな季節の始まりでもあると思うのです。

 

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書名:家族が亡くなったらしなければならない手配と手続き 最新版 (電子書籍あり)
監修: 北秀継(大願寺住職)、岡﨑正毅(税理士)、岡﨑麻美(社会保険労務士) 
ISBN:9784074177707
出版年月日:2016/07/27
定価:本体1,300円+税
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