ある朝「子どもの様子がおかしい」と気づいた彼女が、モラハラ夫との暮らしに下した決断とは
その後のSさんは……
長期休暇中、モラハラ夫の言動にいちいち反応していては、心が持ちません。 そんなときこそ、「スルーパワー(スルーする力)」を意識的に使いましょう、心の中に壁を作ってください」と私はSさんにお伝えしました。
次の日、S子さんは子どもが父親の顔色をうかがいながら、黙って朝食をとっているのを見て、ハッとしたといいま。
「私が守らなきゃ。このままじゃ、子どもまで笑えなくなってしまう」
それから彼女は、夫の言葉をまともに受け取らない練習を始めました。命令口調には黙ってやりすごし、子どもはなるべく別の部屋に避難させるように。少しずつ、「夫と心の距離をとる」暮らし方を模索したのです。
すると、子どもにも変化が現れました。
「ママ、あんまり怒られてないね」
そう言って、久しぶりに子どもが小さく笑ったとき、S子さんの目にも涙が浮かびました。彼女は気づきました。「私は、“ガマンする母”じゃなくて、“守る母”になろう」と。
夫が変わらなくても、自分の心の持ち方と行動を変えれば、守れるものがある。S子さんの暮らしは、今も決して理想ではないかもしれません。けれど、「私は私を守る」「子どもの心を壊させない」と決めたその日から、少しずつ、日常は変わり始めたのです。
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モラハラカウンセラー
麻野祐香
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