別居の親を扶養に入れると4万円得?40代が知るべき2つの注意点とは

40代といえば、親が高齢になり親の生活も心配になるお年頃ですね。特に自分が会社員でそれなりに収入を得ていて、親が年金生活者という場合、親を自分の扶養に入れるべきかどうか悩む人が少なくないでしょう。そこで、今回は親を扶養に入れるメリットと注意点についてお話しします。

 

別居している親でも扶養に入れる?

とある日、私のところに40代シングル女性、会社員D美さんがご相談にいらっしゃいました。ご相談内容は、「別居している母親を自分の扶養に入れられるか」というもの。

 

現在、D美さんは、離れて暮らすお母様に毎月10万円の仕送りをしているとのこと。お母様は現在71歳、収入は、年間100万円の年金とD美さんからの年間120万円の仕送りです。D美さんは、お母様に月10万円もの仕送りをしているけれど、別居なので扶養に入れられないと思っていたようでした。

 

結論からいうと、親と別居していても一定の条件に当てはまれば自分の扶養に入れることができます。

 

まず、親を扶養に入れるといっても、「健康保険上の扶養」「税金上の扶養」の2つに大きく分けられます。

 

別居している親を健康保険上の扶養に入れるには、

・別居親(60歳以上)の年収が180万円未満であること

・別居親の収入が被保険者(子)からの仕送り未満額

が条件になります。お母様の年間の年金収入は100万円、仕送りが年間120万円ですから該当しますね。

 

親を扶養に入れることができれば、親は保険料の負担なしで健康保険に加入することができ、かつ、同じ健康保険に加入している家族同士は、医療費が高額になった場合に適用される「高額療養費」の「世帯合算」もでき、医療費の負担を抑えることができます。D美さん自身も親の医療費控除を利用できるメリットがあります。

 

親を扶養に入れると、自分の税金が有利に!

次に税金上の扶養について見てみましょう。ざっくり言うと、生計を一にしている親が65歳以上の場合、年収が158万円以下なら扶養に入れることができます。送金の金額は特に定められていませんが、常に生活費や療養費の送金が行われている場合には、生計を一にしていると認められるので、D美さんは、要件を満たしています。

 

親を扶養にいれると、子どもの所得から扶養控除を差し引くことができ、税金を安くすることができます。

 

では、どれくらい税金が安くなるのか、ざっくりとですが、見てみましょう。

 

70歳以上の別居親を扶養に入れた場合、「48万円」の老人扶養控除が適用されます。D美さんの所得税の税率が10%だとすると、48万円×10%=4万8000円の節税になります。

 

住民税は、70歳以上の別居親の場合、「38万円」の老人扶養控除が適用されます。住民税は、一律10%なので、38万円×10%=3万8000円の節税に。

 

所得税、住民税合わせると、年間で8万6000円の節税になります。これに前述した本来親が支払うべき保険料の負担がなくなるので、親を扶養にいれることのメリットは大きいでしょう。

 

親を扶養にいれる場合の注意点

一般的には、親を扶養に入れるメリットは大きいのですが、注意点もあります。

 

親が75歳以上になると子どもの健康保険の扶養に入れることはできず、75歳以上のすべての人が後期高齢者医療制度に移行します。後期高齢者の医療制度の保険料は親自身の自己負担になります。

 

また、親の医療費が今後増える可能性があるという場合には、子どもの扶養に入れない方が、親の所得を基準にした低い自己負担限度額が適用されてそちらの方がお得になるということも。

 

ですから親の扶養に入れる、入れないは各家庭の状況を見て判断する必要があります。

 

とはいえ、概して親を扶養に入れた方がお得になるケースが多いので、親を扶養に入れられる要件を満たしている人は、検討してみてもよいでしょう。

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