更年期女性に知ってほしい「エストロゲンの働き」を高める飲み物がある!?腸内フローラを整え肥満や血糖値、コレステロール値改善に効果を期待【専門家が解説】
紅茶ポリフェノールが腸内環境にいい影響を与える可能性
ポリフェノールの中でも腸内フローラとの関係性が研究されているのが、紅茶に含まれる「紅茶ポリフェノール」です。40代50代に嬉しい、抗酸化作用、抗肥満作用、血糖値調節作用、血中脂質改善作用、便秘改善作用などがあります。
また紅茶ポリフェノールは短鎖脂肪酸を産生する菌を増やすことがわかっており、その結果、菌叢バランスを変化させ、悪玉菌の増殖を抑え、善玉菌の増殖を促してくれます。そしてこの短鎖脂肪酸が全身を巡って各種臓器の健康状態に作用することが考えられています。
紅茶やワインだけでなくいろいろな食材からポリフェノールを摂取して
ポリフェノールと腸活の相互関係にはまだまだ研究の余地があります。ポリフェノールを含む食材や紅茶に限らず、ワインやチョコ、野菜などさまざまありますが、いろいろな食材からポリフェノールを摂取することでそのほかの栄養も摂れるため、偏った食生活にならないことを推奨します。
またポリフェノールの効果はすぐ効果が出るわけではないため、まずは2か月から3か月を目安として食材や飲み物から摂取して、紅茶であればカフェインが体に合うかどうかを見極めてください。
腸内フローラと密接な関係を持ち、構造を変化してさまざまな機能を引き出してくれる可能性に満ちたポリフェノール。女性ホルモンの構造変化にも影響を及ぼすことから、これから研究が進めば腸活だけでなく更年期症状においてもポリフェノールが救いとなってくれる可能性はかなり高いでしょう。オトナサローネ世代もこの先ますます進むポリフェノールの研究に目が離せませんね。
【解説】農学博士、甲南女子大学 医療栄養学部 医療栄養学科 准教授 川畑 球一先生
2000 年、近畿大学生物理工学部生物工学科卒業。福井県立大学講師、神戸学院大学講師などを経て、2018 年から現職。専門分野は食品機能学。腸内フローラとポリフ ェノールの機能的相互作用に関する研究に従事している。日本フードファクター学会理事。
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