実は損している?銀行でよく見かける「お得っぽい」セットの真偽

みなさん、こんにちは!ファイナンシャル・プランナーの高山一惠です。

銀行の預金にお金を預けていても全く増えないし、かといっていきなり投資はハードルが高いという人は多いと思いますが、そんな人にとって魅力的に感じるのが銀行で販売している「投資信託セット定期」。40代働き女性ともなると、銀行からこの商品の勧誘をうけたことがある人も少なくないかもしれませんね。そこで、今回は、「投資信託セット定期」は本当にお得なのかについてお話していきます。

うまい話には裏がある!?

銀行では、投資信託の購入と同時に定期預金に預ければ、通常よりも相当高い金利をつけるといった「投資信託セット定期」の商品が盛んに売られています。

40代働き女性ともなると、それなりにまとまった貯金があるという人もいると思いますが、まとまった貯金がある人ほど、銀行から勧誘されこの商品を購入したことがあるという人は少なくないのではないでしょうか。

確かに超がつくほどの低金利の中、「定期預金の金利が3%〜7%」もつくといわれれば、前のめりにもなるのもわかります。

でも、うまい話には裏がある…というのはどこの世界でもある話。私のところには、「投資信託セット定期」を購入したものの、増えるどころか減ってしまった…というご相談は少なくありません。

それは一体どうしてなのでしょうか?

定期預金の高金利は始めの3ヶ月のみ

「投資信託セット定期」のパンフレットをよく見てみると気がつくのですが、投資信託セット定期の商品は、定期預金の高金利が適用になるのは最初の「3ヶ月のみ」というケースがほとんどです。

その後の金利は通常の金利が適用になり、ほとんど金利がつかない超低金利になります。

でも、この超低金利のご時世、始めの3ヶ月だけでも高金利がつくのであればお得なのではないか と思うかもしれませんが、ポイントは、「投資信託にかかる手数料」です。

セットで販売される投資信託の手数料が高いことに注意!

投資信託セット定期で販売される投資信託の手数料の多くは高い傾向にあります。

実際の購入例で確認してみましょう。

投資信託セット定期では、定期預金と同額の投資信託を購入することを条件としていることが多いので、仮に投資信託セット定期の商品を購入するとした場合、定期預金100万円、投資信託100万円ずつ購入することになります。なお、定期預金の金利が3ヶ月のみ3%(年率)、投資信託の販売手数料3%、信託報酬2%(年率)だとします。

定期預金に3か月預けた場合の利子は、100万円×年3%×(3ヶ月÷12ヶ月)=7,500円。定期預金の利息には、20.315%の税金がかかりますので、実際に受け取ることができるのは6,000円程度です。

一方、投資信託の手数料は、購入時に100万円×3%=3万円がかかります。さらに信託報酬2%は、投資信託を持っている間ずっとかかります。最初の1年間で考えれば、単純計算で100万円×5%=5万円も手数料がかかるということです。

つまり、100万円を定期預金に預けて3か月後に6,000円もの利息がもらえると思いきや、投資信託は運用成果に関わらず、購入の時点で手数料分が確実にかかり、トータルでマイナスという結果になってしまったというわけです。

お金を増やしたいなら、手数料が安い投資信託で運用すること!

「でも、投資信託の運用成績が良ければいいんじゃないの?」という意見があるかもしれませんが、それは間違いです。

というのも、投資信託の中には、販売手数料がかからず、信託報酬も低い投資信託がたくさんあるからです。

そもそも投資信託の運用成果を期待するのであれば、定期預金と投資信託は別々で活用し、投資信託は手数料が低いものを購入して運用した方が、効率良くお金を増やすことができます。

冒頭でもお話したように、おいしい話には裏がある!?と思うことが大切ですね。自分ではよくわからないという人は、お金周りが得意な友達に聞いたり、金融機関に属していないファイナンシャル・プランナーに相談してみたりしてみましょう。

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