「東京に空がない」と思ったのは、ある場所に行ってからでした。
みなさんこんにちは!
少しご無沙汰しておりました。いいあいです。
私、この夏に箱根の宮ノ下にあるNaraya Cafeさん(足湯で有名な!)のギャラリーで、1ヶ月間イラストの個展をしていました。テーマは「箱根」で個展のタイトルは「私の桃源郷」。私が都内で疲れ果てると、たいてい足が向くのは箱根。箱根のお山に湖に温泉に何度も助けられた経験から描いた絵の展示でした。
それでこの夏は毎週末、在廊のために都内の自宅から箱根へせっせと通っていたんです。とはいえ土日連続で、箱根通勤するのが面倒くさかったので、土曜日は小田原か箱根に泊まって、そこからギャラリーへと通勤していました。箱根と小田原って近いんです。
小田原に泊まると、出勤前に海散歩ができたり。夜は夜で、新鮮で美味しいお刺身やアジフライが食べられたり。箱根に泊まれば、言わずもがな温泉に入りたい放題です。
こんなことを日々SNSでアップしていたら、仲良しの友達数人から「あいちゃん、ゆくゆくはその辺りに住むんじゃないかしら」と予言めいたことを次々に言われるように。仕事でお世話になっている人々も「あれ、もう引っ越されたんでしたっけ?」「なんだ、引っ越したのかと思ってました」。
住みたいとか、ましてや越したとか一言も言ってないのになぜ! そりゃ箱根や小田原は好きだけれども、さすがに住めないよ〜。箱根は特に車がないとダメだろうし、そもそも免許がないし。虫苦手だし、スーパーないし。と、こんな感じで全然ピンと来てはいませんでした。
個展を終えた後、仕事と遊びを絡めて三重県津市で占星術と石屋をやってる友人宅に、1週間ほど滞在していました。これがまあ、横浜生まれの都内在住、関東平野人間には驚きのシュチュエーション。
家の周りは田んぼと山。お空をさえぎるものが何もないため、日本昔ばなしみたいに山の裾野からまん丸いお月様がぽーんと登っては、明け方に反対側の山に角度を変えながら落ちていく。それが全部、見える。そんな場所でした。
智恵子抄にて智恵子が「東京に空がない」と言ったのは、こういうことだったんだねと初めてぐっと腑に落ちた私。
滞在中は友達に近所の滝に連れて行ってもらったり、海に連れて行ってもらったり、地元のスーパーで新鮮な野菜を買ってその日に食べたりして過ごしました。
それでね、楽しかったな~満喫したな〜と思いながら夜に東京に帰ってきたのです。東急東横線の都立大学駅に。仕事部屋と寝る部屋とキッチン&ダイニングのある家なので、都内一人暮らしにしてはまあまあ広いはずなのですけれど、正直息苦しかった。
物が多くて片付いてないのも大いにいけないのですけれど。窓の外にはお隣さんのマンション、アパート。その先には目黒通り。バスやトラック、タクシー、高級車もぎゅんぎゅん走ってる。月を探してみた。晴れているはずだけど見当たらない。なんと。ついに私も言っちゃう「東京に空がない」。
その晩、布団の中で私が何をしたかって。スーモのアプリのダウンロードでした。
続く。
【40代のプチ移住】
#1 「東京に空がない」と思ったのは、ある場所に行ってからでした。
#2 都心から小田原へのプチ移住。その決め手になった理由とは
#3 どうしても、部屋にこれを置きたくて。私が移住するもう一つの想い
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