歌うことが好きならば「責任を取れる」のかもしれない【タロット】

『千と千尋の神隠し』の主題歌『いつも何度でも』の作詞を行った、詩人の覚 和歌子さん。

今回のワンテーマエッセイは「歌」です。

 

【歌】あなた自身を響きとしてふるわせよう

 

子どもの頃からずっと歌ってきた。
小学校の合唱団で、
学生時代のバンド活動で。
大学の音楽劇団で。
今またライブハウスで仲間たちと。

 

作詞の仕事をするようになったのは、
いつでもそばにいてくれた歌を
自分の言葉で歌いたい
と思ったところから。

 

こうじて
いろいろな歌い手たちのために
歌詞を書くようになるのだが、
歌い手その人の立場になりきって
言葉を下ろすのは
巫子のような作業だと
わかったときから、
作詞という作業ががぜん面白くなった。

 

とはいえ、
自分が歌う歌を作る面白さとはまた別のものだ。

 

ライブ活動を休んでいたときも
歌いたい気持ちは抱えたままだったが、
10年ほど前から
自分でちゃんと歌っていこうと改めてはらをくくったとき、
あるボイスメソッドのT先生と
運命的な出会いをした。

 

私のためにあるような
メソッドとその世界観に、
カミサマから
「歌っていい。歌いなさい」
と言われているように思えた。

 

歌わなければ!という根拠のない使命感からはじまって、
今ようやく歌うことが楽しくなり
喜びになって、
生きててよかった
ありがとうな日々である。

 

「歌」のカードは、
歌の活動に関係のある人が引くのはもちろんのこと、
これから社会に出よう
というタイミングの若い人たちに
引き当てられることが多い。

 

詩文は
”責任を取る”
という意味にも読めて興味深い。

 

 

覚 和歌子

©FUKAHORI mizuho

詩人・作詞家

山梨県生れ/千葉県育ち。早大一文卒。平原綾香、smap、新垣勉、夏川りみ、クミコ、ムーンライダーズなどの作詞で、多くの作品をCD化。NHK全国学校音楽コンクール課題曲、校歌、合唱組曲等の作詞なども多く手がける。01年『千と千尋の神隠し』主題歌『いつも何度でも(曲・歌唱/木村弓)』の作詞でレコード大賞金賞。詩集『ゼロになるからだ』(徳間書店)、『はじまりはひとつのことば』(港の人)、『2馬力』(ナナロク社)など。エッセイ、絵本、翻訳など著作多数。映画監督、脚本、舞台演出、朗読、自らのバンドを率いてのソロライブ、米国ミドルベリー大学日本語学特別講師など。詩作を軸足にマルチな活動を展開。

***

 

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