年をとると「手は震える」もの?――そうとも限りません。潜む病気のリスクを医師が解説
「最近、手が震える」「なんとなく字が書きにくい」と感じたことはありませんか? 実は、手の震えを自覚している人でも、積極的に治療をせずに「これは年齢のせいだから仕方ない」と諦める人が多いといわれています。しかし、手の震えの原因は年齢だけとは限りません。病気が原因の場合、見逃さずに早期に治療をするために見分け方を知っておきましょう。
Q.日常生活に支障がない手の震えは年齢的に普通ですよね?

イラスト/lely
事務職として働く、ベテランのミユキさん。40代になった頃から手の震えが気になるようになりました。ペンを持ったり、メモを書いたりするときに手が震えます。後輩社員に仕事を教えるときにも手の震えを感じ、「恥ずかしい」と思ったことも少なくはありません。しかし、手が震えて「不便」や「気まずい」と思うことはあっても、日常生活に大きな支障はありません。だからこそ「病院を受診するほどではない」と後回しにしていました。
このように受診を控えるのはおすすめできません。日常生活に支障はなくても「手の震え」という症状があるからこそ、まずは症状と向き合って不安を解消することが大切です。
Q.見逃せない!手の震えの背景に隠れる病気とは?

Photo:photo AC
手の震えは、病気が原因になっている可能性があります。手の震えが症状となってあらわれる代表的な3つの病気を確認しましょう。
甲状腺機能亢進症
手の震えの他、動悸や疲れやすさ、イライラや食欲増進、体重減少がある場合、甲状腺機能亢進症の可能性があります。この病気は「ストレスや更年期のせい」「忙しさのせい」と見落とす人が多いので注意しましょう。甲状腺機能亢進症はからだの代謝が過剰に高まるため、放置すると心臓に負担がかかり心房細動や心不全につながる恐れがあります。手の震え以外の全身症状がある場合、内科もしくは内分泌内科を受診しましょう。
本態性振戦(ほんたいせいしんせん)
本態性振戦は手の震え以外の症状が目立ちにくく、見落とされがちです。手の震えがひどくても「昔から手が震えやすい」「緊張や年齢のせい」と思い込む人も少なくはありません。もし、字の書きにくさや食事のしにくさを感じているなら、脳神経内科に相談しましょう。本態性振戦は遺伝的な要素が関係している可能性もあるため、家族や親戚で同じような症状の人がいる場合も受診の目安となります。
パーキンソン病
手を使っているときではなく、安静にしているときに手が震える場合はパーキンソン病の可能性があります。初期は「片手が震えるだけ」「動作が遅くなったけれど年齢のせい」と見落とす人が多いので注意しましょう。手の震えの他に、転びやすくなったり、表情や声が乏しくなったりする場合は脳神経内科を受診してください。発見が遅くなると日常生活への影響が大きくなるので注意が必要です。
本記事では、「手の震え」で考えられる病気について解説しました。
▶▶「ショック!手が震えている……!」病気ではなかった場合の対処法とは
では、「手の震え」に気づいたときの対処法について、医師のアドバイスをお届けします。
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