更年期・閉経後もエネルギッシュに!女性を支える「HRT治療」の事前検査・方法・続け方とは?【婦人科医が解説】
適切なホルモン補充療法(HRT)の前に「行うべき検査」の内容とは
――前編では、HRTは閉経後の女性の健康維持に役立つ一方で、体質的に受けられない方もいるため、専門医のもとで適切な検査を受けながら治療を行うことが大切だというお話を伺いました。では、HRTを行う場合、どのような検査が推奨されるのでしょうか?
安全に治療を続けるためには、開始前だけでなく、治療中も定期的に健康状態を確認していくことが重要です。普段から会社の健康診断や人間ドックを受けている方は、その結果を持参していただければ問題ありません。また、すでに持病があり他の病院にかかっている方には、紹介状をご持参いただくこともあります。健康診断を受ける機会が少ない方には、当院では主に次のような検査を行い、全身の状態を確認しています。
1、血圧・身長・体重測定
高血圧や肥満がある場合、HRT中に血栓症のリスクが高まる可能性があります。そのため、日頃から血圧や体重を把握しておくことが大切です。また、身長の変化は骨粗しょう症のサインになることもあるため、定期的に確認していきます。
2、乳房検査
HRTを安全に行うためには、乳がんや乳腺の異常がないかを確認しながら治療を続ける必要があります。1年に1回は、マンモグラフィーや乳房超音波検査などの乳がん検診を受けることが推奨されます。また、月に1回程度、ご自身で乳房に触れ、しこりや違和感などの変化がないか確認する「セルフチェック」も大切です。
3、婦人科診察
子宮頸がんや子宮体がん、卵巣の異常などを早期に見つけるためにも、1年に1回は婦人科診察を受けることがすすめられます。内診や超音波検査で子宮や卵巣の状態を確認しながら、安心してHRTを継続できるようサポートしていきます。
4、血液検査
HRTでは、安全に行えるかを確認するため、半年〜1年に1回程度の血液検査を行います。肝機能や脂質代謝など、全身の状態を確認しながら、安全に治療を続けていくことが大切です。HRTには、プレマリンなどの内服薬のほか、貼り薬(パッチ)やジェル剤など、さまざまな剤形があります。それぞれ特徴や適応が異なるため、年齢や体質、持病の有無、生活スタイルなどを踏まえて選択することが大切です。
ジェル剤は皮膚から吸収されるタイプの薬剤で、塗布部位によって吸収率が変わることがあります。とくに顔など皮膚の薄い部位では吸収量が増える可能性があるため、必ず医師から指示された部位・用法を守って使用する必要があります。
■HRTの治療期間や費用は?
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