【ADHD女子#45】どんなときにカーッとなる? 怒りの奥の本音と向き合う(前編)

じっとしているのが苦手、集中が続かない、衝動的に行動してしまう…ADHDと診断されていなくても、このような特性をかかえることで「生きにくさ」を感じている人は多くいます。今回は、臨床心理士による著作「ADHD脳で困っている私がしあわせになる方法」から、「ツライ」を「楽」に変えるヒントをお送りします。

怒りは二次的な感情。怒ることで隠した本心は何?

ADHDだからといって怒りっぽいわけではありません。

それどころか、 ずっと怒られてきたせいで、他人の怒りの感情に敏感です。

怒りの感情を避けていたいと思っている人が多いにもかかわらず、 なぜ怒りの感情を噴出させてしまうのでしょう。

「怒りは二次感情である」 と言ったのは、 アドラー心理学で有名な精神科医アルフレッド ・ アドラーです。

ごくごく簡単に説明すると、 私たちの心の中に不安、 恐怖、 嫉妬、 寂しさ、 自己嫌悪、 無力感など (一次感情) が芽生えたときに、 それを隠すようにして表面化するのが怒りだ、という意味です。

どうでしょう? 最近あなたが怒ったとき、 その直前にどんな感情がありましたか?

そこに目を向けることが怒りのコントロール方法の大前提になります。

怒ることによって、 私たちはいったい何を得ようとしているのでしょう。

そして怒りで、 それは手に入りますか?

この章でじっくり考えていきましょう。

 

怒りの背景①余裕がなくていっぱいいっぱい

ADHDタイプさんがカーッとなってしまうシーンでありがちなのは「メモリー不足」 のときです。

いくつものタスクを同時にかかえるのがニガテなうえに、

「あれもしなくちゃ」

「でもこっちが先」

とやることがふえているときが危険です。

そんなときに職場の後輩に 「書類のチェックまだですか?」

と言われたり、 夫に 「え? まだ夕飯できてないの?」

と言われたりすると、 思わず 「うるさい!」 という感情がわき上がってしまいます。

相手はなんでいきなり怒られたのかわからないので、 お互いにケンカ腰になることも。

振り返ってみてください。 自分でも 「あんなに怒らなくてもよかった」 と後悔するような場面は、 だいたいメモリー不足になっていたときではないですか?

やることに追われているとき、疲れているとき、 感情は爆発しがちです。

それでもPART3にある「時間管理」を学ぶことで余裕が生まれ、

怒りがわくことが少なくなったというADHDタイプさんが多いのです。

まずは自分の中に余裕をつくりましょう。

 

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>>次へ(6/3 20:30更新)

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