食欲のコントロールがダイエット成功のカギ? 食の断捨離にチャレンジ

ダイエットの極意は食欲のコントロール

Woman licking her fingers while eating cake

Uちゃんと一緒にSくんがやせた原因を問い詰めたところによりますと、彼は食べるということ自体をあまりしていないとのこと。

 

その理由としてSくんは「なぜ食べなければならないのか」と考えるようになったからと答えました。

 

その崇高な答えに対して私はこんな質問をしてしまったのです。

 

「即身成仏を目指すの?」

 

長く私と友人関係にあると、人格者になるようです。彼は穏やかに微笑みながら否定しました。ミイラ呼ばわりされても笑顔でいられる。さすがはプロの坊さんです。

 

「あのね、『食べる』という行為って社会的なものでしょ?考えるとわずらわしさもあるわけ」

 

Sくんはそう言いますが、社会との交わりがあってこそ、人間は生きていくという一面も持っているのです。

 

「Sくん、それは悟りを得るためでしょうか」

 

「違う」

 

「しかし今のキミは即身成仏コースだ。私はお寺に奉納する係はやりたくない。ミイラになったキミに手を合わせるのも嫌だ」

 

Uちゃんはここまでの会話でドン引きです。というよりも、会話を聞いていたらしい店内のみなさんが軽く引いています。

 

「人を勝手にミイラにするな。実は一人暮らしになってから無駄をなくしてるの。それが進んで食に対しても…」

 

ドン引きしていたUちゃんがようやく重い口を開きました。

 

「モノには限度ってあるよ、Sくん」

 

彼女は3人の中で一番社会常識があります。Sくんと私の会話はマトモだといえません。

 

「誰かと暮らすと、食べることも義務になるでしょ。そこから解放されたことを邪魔しないでいただきたい。一人暮らしのキミも理解できるだろう」

 

とSくんは私に話を振ります。彼の言葉の正しさゆえに、私はぐうの音も出ません。

 

白状しますと、わが相棒と私は週末だけ同居というスタイルを取っています。一人で暮らしているも同然です。そのため平日は手抜きし放題でやりたい放題になっています。

 

Sくんは毅然とした姿勢を守ったまま、こう言いました。

 

「俺も社会的に必要な場ではちゃんと食べてるよ。現に今は食べてるでしょ?」

 

そうかもしれないけれど、普段の食事が1日分で大きな梨1個だけというSくんは即身成仏コースだと思います。

 

しかしSくんからダイエットの極意を学んだ気もするのです。つまり食欲を場に合わせてコントロールするということ。難易度は高い気がしますが、やる価値はあります。

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