#138 もしや、この人⁉「紳士な男=アレ」という新たな疑惑【40代編集長の婚活記】
ネイルアート好きなジェントルさん
例によってネイル好きなジェントルさんはイスに座るなりこう言った。ジェントル「今日もネイルがカワイイですね!」
アサミ「ありがとうございます。ネイリストさんのおかげです」
ジェントル「小さなアートですね。よく見せてもらっていいですか?」
彼の前に少し手を近づけると、すぐさまスッと触れてきた。
ジェントル「手もつるつるですね。お肌のキメが細かい」
私の手全体を、右手でキュッと持ちながら、左手でやさしくなでる。え、どうしよう! ドキドキしちゃう!
初めて手と手を……!
ジェントルさんに触れられるのがこんなにキュンとするなんて、思わなかった。脈が早くなっているのがわかる。なんだろう、この感じ。なんか私もこの人に触れたい……かもしれない。
アサミ「ジェントルさんの手、大きいですね」
ジェントル「僕は身体も大きいから」
アサミ「私、身長のわりに手が小さいんです。子供のころピアノを習ってたんですけど、鍵盤のオクターブがなかなか届かなくて」
ジェントル「そうなんですか? くらべてみましょう」
くらべる!? くらべるってことは手のひらをくっつけるってこと⁉ え、どうしよう。緊張しながら左手を前に出してみた。ジェントルさんがそっと右手を合わせてくれた。
手と手を合わせて、思ったこと
初めて、お互いの手の手を合わせた。手のひらから体温が伝わってくる。ジェントルさんの手は、大きい。あったかい。厚い。なんだか安心する。
ジェントル「アサミさんの手、確かに小さいですね。可愛らしい」
手が可愛らしいだなんて……そんなこと、人生で言われたことがない。些細なことだけど、すごくうれしい。手と手と合わせたのはほんの10秒くらいだったけれど、彼の感触や温もりはずっと残っていた。
そのとき思った。ジェントルさんと、手をつないでみたいなって。
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