「親が倒れてから」困る人が続出…元気なうちに確認しておくべきこととは?親の介護に備える心得5箇条

2026.08.29 LIFE

「聞きにくい」ことは元気なうちに聞く

親の意思を確認しておかないと判断できずに迷うことに

親が高齢になると、将来に関する重要な意思決定を親自身ができなくなる事態が発生します。たとえばステージ4のがんが見つかってからでは「延命治療をする?」とは聞きにくいもの。認知症が進んでからだと、今後どうするかを聞いても本人が要領を得なくなってしまいます。

自宅をバリアフリー化して長く暮らしたいのか、要介護になったら自宅は処分して介護施設に入所してもよいのかなど、早めに聞いておくと、いざというときの対応がスムーズです。

親が「死ぬまでこの家で暮らしたい」といった場合でも、「介護が必要になったらどうする?」と、もう少し深く聞いておきましょう。親の希望をかなえるため子どもが無理をしてまで在宅介護をすることなどは親は望んでいないはずです。

おすすめは、日常会話に後述のような話を加えることです。「友達の親が倒れたんだけど、キャッシュカードの暗証番号がわからなくて苦労したんだって」「同僚がお母さんの介護をするって、会社辞めちゃったの」など、遠いところから攻めていくのがポイント。くれぐれも詰問したり、子どもの考えを押しつけたりするのは避けましょう。

 

押しつけない・命令しない・小分けで聞く

健康状態の話
「最近、同じ病院行ってるの?薬は何飲んでる?」「この前テレビで○○の病気が出てて、心配になってさ」……テレビ番組などで健康の話題が出たときなどに話の流れで聞いてみて。

お金や財産の話
「今のうちに保険とか年金を整理しておいたほうが、お母さんも楽だよね?」「もし急に何かあったら困るからさ」……「お母さんにとっても楽だし、安心だよね」という、共感の姿勢で話す。

緊急支援の話
「もし倒れたりしても私はすぐ駆けつけられないかも。誰か頼れる人いる?」……「私が不安だから」と、自分を主語にして聞いてみること。

将来の住まいの話
「この家に住み続けたい?それとも便利なマンションに引っ越す?」「足が悪くなったら、この家の階段は大変だよねぇ」……「今」ではなく「将来」の話だという前提で、あくまで希望を聞くスタンス。

終活の話
「友達のお父さんが亡くなったとき、エンディングノートがあって助かったって」……友人の話や一般論として話すことで「こうすればいい」と気づいてもらう作戦。

 

ここまでの記事では、「要介護未満」のうちに準備しておきたいことについて紹介しました。つづく関連記事では、「介護費用の考え方」をお届けします。
つづき>>親の介護費用、子どもが払うべき?金額の目安は?知っておきたい「親のお金」の話

 

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黒田尚子(くろだ・なおこ)
ファイナンシャルプランナー。CFP®認定者、1級FP技能士。一般社団法人患者家計サポート協会顧問、消費生活専門相談員失格、CNJ認定 乳がん体験者コーディネーター、城西国際大学・千葉商科大学非常勤講師。がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費問題にも注力。著書・監修書に『マンガで解決 親の介護とお金が不安です』『マンガでわかる お金に人生を振り回されたくないから 超ビギナーが今すぐやること教えてください』(ともに主婦の友社)など多数。

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