樹木希林さんの愛と知恵がつまった「名言手紙」が心に刺さる!

昨年75歳でこの世を去った樹木希林さん。役者としてはもちろん、人として、女性としてぶれない生き方を貫いた樹木さんは、一般の人と手紙のやり取りを重ねてはエールを送り続けていたそうです。内容はいじめ問題、仕事との向き合い方、生きること死ぬことなど多岐に渡っています。受け取った人たちが「今も人生を支えてくれている」と語る、樹木希林さんの名言とは?毛筆でしたためられた愛のメッセージをご紹介します。

 

 

いじめは違いから起きる。でも皆同じロボット人間じゃつまらない

いじめはちがいから起きる わたしも人をいじめたし いじめられたし。それをなくそうたって―ねぇ はてしのない道のりです(『樹木希林さんからの手紙』より)

地域のいじめ撲滅運動に取り組む男性のもとに送られた手紙です。樹木さんの言葉は子どもの心に響くだろうと、男性は「いじめをテーマに子どもたちメッセージを書いてください」と依頼したそう。手紙を書く樹木さんの様子は、まるで「一筆一筆命がけ」のようだったと男性は語っています。自分も人をいじめたこと、そしていじめられもしたこと。でも、いじめをなくすのは並大抵ではないこと。いじめにあった人に送る手紙としては、一見突き放すような雰囲気すら漂う文面ですが、こんな追伸がついていました。

追伸 じゃあさ 皆で同じ形のロボット人間にーそれじゃ つまりませんネエ(『樹木希林さんからの手紙』より)

このメッセージを受け取った子供たちは「みんなが同じならいじめは起きないかもしれないが、考え方が違うからこそ生まれる何かがあるのでは」と議論を深めたそうです。「それであなたはどう思うの?」と、読む側が受け身のままでいられないのが、樹木さんの手紙の凄さかもしれません。

欲と雪は積もるほど道を忘れる

「新年を迎える社会人にメッセージを」とある商社から依頼されしたためたのがこちら。すべての働く人に向けて送られた手紙です。

欲と雪は積もるほど道を忘れるっていうじゃないネ 今年も売り手よし 買い手よし 世間よしーでおめでとうございます(『樹木希林さんからの手紙』より)

オシャレな服が欲しい、もっとお給料が欲しい、やりがいのある仕事をしたい、プライベートを充実させたい、美味しい物を食べたいけれど太りたくないなどなど、生きていく上で欲望はつきないもの。でも、欲望が欲望を呼び、自分自身をがんじがらめにしてしまうことってありませんか?あれもこれもと欲しがっているうちに「一番、自分が大切にしたいこと」、「本当に自分が進むべき」道を見失ってしまっているとしたら?今、自分は欲張り過ぎていないか。道はちゃんと見えているか。ウィットの効いた樹木さんのメッセージに、ドキッとする人も多いのでは。

雨だれのポツンポツンは岩や鉄にも穴をあける

樹木さんは、毎年新成人に向けて手紙をつづっていたそうです。専門学校で介護福祉士をめざす学生に送られた手紙は、こんな一文から始まります。

年をとると人間が成熟するとは大間違い、不自由になった分だけ文句が出るの(『樹木希林さんからの手紙』より)

これから介護の仕事を始めようという学生には、少々辛口な文面…。読み進んでいくとこんな文章が。

 水ってのはどんな形の器にも添うのに 雨だれのポツンポツンで岩や鉄にも穴をあけるでしょ どんな人間にも添えるけど―こりゃムズカシイ あとは正しく念じて巌も通してネ とにかく「仕事を面白がる」デス(『樹木希林さんからの手紙』より)

手紙を受け取った学生は当初、手紙の真意を理解できていなかったと言います。でも、介護の仕事を始めてみると、利用者の方とのコミュニケーションで悩むこともしばしば。そうなって始めて樹木さんからの手紙の言わんとするこが実感できるようになったと言います。今でも、仕事で行き詰まるたび、樹木さんからの手紙を読み返しているのだとか。

キャリアを重ねているOTONA SALONE世代でも、仕事の壁にぶつかることはありますよね。そんな時「今わたしは雨だれのように、ポツンポツンと雨だれのように、状況を少しずつ変えているんだ」と思えたら。そして、目の前の仕事を「面白がる」ことができたら。樹木さんの手紙には、大人のための仕事術が詰まっているんですね。

日陰だからきれいに咲く花もある

教師を目指していた新成人の女性は、樹木さんからの手紙に「教師になる前に諭された」と語ります。

法華経の薬草論品第五番にね 太陽も雨も風も わけへだてなく降りそそぐって 書いてあるの、 だけど 木の持つ性質で うまく育つものもいれば 根腐れする樹もある 陽が当たりすぎて枯れるかと思えば 日陰だからきれいに咲く花もある―って(『樹木希林さんからの手紙』より)

教師というと、勉強を教えるという面を一番にとらえがちですが、そうではないと樹木さんの手紙は続きます。

その子が一番輝く場所を共に探す、教育って教えるだけでなく 寄り添い 共に育つことかもしれない(『樹木希林さんからの手紙』より)

教師をしていない人にとっても、樹林さんの「寄り添」う育て方は有効ですよね。職場の部下や後輩は、ある意味自分の教え子のようなもの。若手達の性質を上手に見抜いて、一番輝く場所を探し出すことができれば仕事上のストレスも軽減できるのでは。また、長い会社員人生、意に染まない部署に異動することだってありえます。そんな時も「日陰だからきれいに咲く花もある」という樹木さんの一言が、心の支えになってくれそう。

夢や目標がないなら、誰かの熱い思いに関わってみるのも手

樹木さんが手紙を送った新成人の中には、将来の夢が見いだせず足踏みをしている人もいました。「みんなはなぜ夢や目標があるの?自分はなりたいものがわわからない」。そう悩む若者に樹木さんが送った手紙は?

わたしネ 偶然18才で役者の道に入ったけど 60才過ぎてやっと将来役者目ざすかなと定まったのョ(『樹木希林さんからの手紙』より)

60才から始まる人生があるのなら、OTONA SALONE世代ならいくらでも新しいことが出来そう。手紙はこんな風に続きます。

自分の中の夢がはっきりしない時―ならば誰かの熱い思いがあるところに関わっていく-それも手だわネ(『樹木希林さんからの手紙』より)

いつでも「やりたいこと」が見えていればいいけれど、「やりたいことがわからない」「自分は何に向いているのだろう」という自分探しの悩みは大人になってもついて回るもの。そんな時、誰かの熱い思いに「乗っかってしまうのも手」と樹木さん。視線をちょっととずらすだけで、新たな道が開けることもあるんですね。

 

樹木希林さんの名言がつまった手紙をもっと知りたいという方は、こちらをご覧ください。

 

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