「更年期は一切なかった」60歳・小谷実可子の食事ルール。若さと健康を支える、大会や出張先にも持っていく食べ物とは

80代のおばあちゃんも世界を目指す。プールは仲間とともに、介護など「日々の辛さ」を忘れる場所

――健康を維持するためには食事と適度な運動なんだと、お話を聞いていると痛感します。ただ、どちらもわかっていてもできないことが多い。編集部でも、「運動が大切だよね」「運動しなくちゃね」と言うのですが、言うだけで実行できない。一歩踏み出すために、何から始めるのがいいのでしょうか。

 

「一つは小さくていいから具体的な目標を持つことですね。「今週は5分歩く」でもいいんです。でも、その歩くこと、ジムに行くことがまずできないのであれば、運動するためのウエアを買うことから始めるのもいいかもしれません。いい素材のものでもいいし、流行りのデザインでもいい。新しい服を買うと、これを着て出かけたいと思うのと同じで、このウエアを着てジムに行こうと思えるものがいいんじゃないかな。

 

ポイントを活用するのも手です。東京都スポーツ協会の会長になりまして、都民のスポーツ振興に取り組んでいます。そのなかで知ったのが、東京都公式アプリを入れると、そのポイントでプールや体育館などスポーツ施設も利用できます。これは東京都の取り組みですが、ほかの地方自治体でも行われているようなので、ぜひ調べてみてください。歩数でポイントが貯まるアプリもありますよね。成果が目に見えて、そのポイントが活用できるのはお得ですよね」

 

――ポイ活なら続きそうです。どんどん貯まると楽しいですし。小谷さんのお話を聞いていると、「楽しむこと」が常に原動力になっているんだと感じました。

 

「楽しむためには、ぜひ仲間も作ってほしいですね。今、マスターズ出場のために幅広い世代のメンバーが所属している『東京リズム』というチームに所属しています。30代から上は85歳まで! 83歳と85歳のデュエットがいて、誰よりも早くプールに来て準備をし、2人でどんな演技にしようかとか反省点を話して、練習に生かしている。

 

先日も、私が練習を終えて仕事に向かおうとしていたら、キャップを被ったまま更衣室に座っていて、2人でおにぎりを食べていたんです。全部着替えをすましてから食べればいいのにと話しかけたら『今日は出来が悪かったから、午後も練習をするの』とおっしゃっていて。すばらしいですよ。私も80代になったときに、あのお2人のように努力を続けられるマスターズスイマーでいたいです。

 

プールに来る方たちは、年代的に恐らく介護問題を抱えている方もいるし、家の事情もさまざま。だけど、水着を着て帽子をかぶり、ノーズクリップをしたら、そのことは忘れて世界を目指して練習をする。目標と仲間がいるからこそ、大変なことがあってもここに来て、貴重な時間を過ごしています。

 

だから、オトナサローネ読者の方々にもぜひ目標と仲間を作ってほしいと思います。それと、自分を認めてあげること、褒めてあげること。自分なんか、これしかできない、ではなく、小さな目標をコツコツ達成してどんどん自分を褒めてあげてください。まだまだ私たちは進化できるはずです」

 

 

Profile

小谷実可子(こたに・みかこ)

1966年8月30日生まれ、東京都出身。アーティスティックスイミング(旧・シンクロナイズドスイミング)元日本代表。1988年ソウルオリンピックではソロとデュエットで銅メダルを獲得。競技引退後は、スポーツコメンテーターや、様々なスポーツ関連団体で重職を歴任。東京2020オリンピック、パラリンピック期間中は、スポーツディレクターとして大会に貢献。2023年に競技復帰を果たし、世界マスターズ水泳選手権では、2023年から2025年まで3大会連続で金メダルを獲得。2026年4月より、公益財団法人 東京都スポーツ協会の会長に就任。

 

撮影/沼尾翔平

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