「ステイホーム」は地獄の始まりだった…要介護の父と、うつ病の母。生活保護世帯の男子高校生が経験した「過酷すぎる生活」
2020年、突然の休校と外出自粛で、高校生活が一変――。要介護の父に加え、母がうつ病を発症。高校生だった清野孝弥氏は、家事や父の介護を担いながら、妹の勉強も支えることになります。
家族と過ごす時間が増える一方、家庭内ではトラブルも深刻に。さらに、生活保護世帯ならではの教育や進学をめぐる問題も浮かび上がってきました。
本記事では、生活保護世帯のヤングケアラーとして育った清野氏の著書から、コロナ禍で一変した高校生活と、家族が直面した過酷な現実について紹介します。
※本記事は書籍『ヤングケアラーの僕が東大に合格するまで: 家事、介護、そして勉強 それでも僕はこの家から東大に行く』(清野孝弥:著/東洋経済新報社)から一部抜粋・編集したものです
ステイホーム、地獄の始まり
2020年の1月。楽しかった僕の高校生活は、あっけなく奪われてしまいました。新型コロナウイルスです。
2020年2月3日、横浜・大黒埠頭沖で、ダイヤモンド・プリンセス号の検疫が開始されました。2月27日、学校が終わり家に帰って携帯を開くと、グループラインに臨時休校のニュースが飛び交っていました。
「ね、ニュース見た? 臨時の休校要請だって」
「え、じゃあもしかして期末試験なくなる?」
「マジ最高なんだけど」
不要不急の外出は自粛するよう要請され、僕はそれから約5カ月間、家から出られない生活が続きました。「ステイホーム」、地獄の始まりでした。
高校2年生の春、コロナ休校が始まってから1カ月ほど経ったころに、母はうつ病を発症しました。
積み重なる家庭内トラブル、延々と続く父の介護が原因だったのでしょう。両親は顔を見合わせるだけで揉めごとになるほど、関係性が悪化していきました。
そして、いままで専業主婦として家庭内を支えてくれていた母が寝込みがちになってしまったので、これ以降、家事や介護などは基本的に僕がメインで行い、妹に手伝ってもらう、という体制になりました。
▶コロナ休校期間の「教育格差」を実感
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