
「腐っても鯛ですね!」この日本語はOK?NG?
生活の中で生まれた知恵などを言い伝える「ことわざ」。ところがTPOをきちんとわきまえないと、とんでもなく失礼になることも! 今日はそんなことわざを3つ選びましたよ。
1・溺れる者は藁をもつかむ
解説
「溺れる者は藁をもつかむ」とは、溺れかかっている人は、たよりない藁(わら)もつかむということから、危ない目にあっていたり、とても困っていたりする人は、どんなにたよりないものにも助けを求めるようとすることをたとえることわざです。同じ意味を表すことわざに「苦しい時の神頼み」があります。
NGな使用例
先輩が助けてくれたので、何とか間に合いました。溺れる者は藁をもつかむって感じだってんですよ。
「溺れる者は藁をもつかむ」とは、溺れかかっている人は、たよりない藁(わら)もつかむという意味。そう、この場合、先輩は「たよりない藁」に例えられてしまったというわけです。これは失礼にあたりますよね。
こういう使い方ならOK
こんな私を頼るなんて、よほど困っていたのですね。溺れる者は藁をもつかむって言いますが、お役に立ててなによりです。
自分を「たよりない藁」に例えるなら、謙遜していることになるので、OKです。
2・枯れ木も山の賑わい
解説
「枯れ木も山の賑わい」とは、例え枯れた木でも、何もない山よりは、にぎやかで良いという由来から来た言葉。役に立たないようなものでも、ないよりましということです。
NGな使用例
部長の誕生会、そこそこ人数が集まった。枯れ木も山の賑わいっていうし、人が集まればにぎやかになっていいよね。
これは失礼ですし、そもそも使い方が違う例です。「枯れ木も山の賑わい」は「人が集まればにぎやかになる」という誤った解釈で使われることの多いことわざです。
平成26年度の文化庁「国語に関する世論調査」で,「枯れ木も山のにぎわい」の意味を尋ねた際の結果ですが、正しい意味の「つまらないものでも、ないよりはまし」と答えた人が37.6%、誤った意味の「人が集まればにぎやかになる」と答えた人が47.2%と逆転してしまいました。後者は「つまらない」という意味が抜け落ちています。「にぎわい」の方に意味がのっとられた感じですね。しかし、いくら誤用が増えても、正しい意味を知っている人には、失礼にあたる言葉です。ですから、本来は自分以外の人間に使わない方が良いことわざなのだということだけでも覚えておきましょう。
こういう使い方ならOK
社内のスポーツ企画、参加者が少ないらしい。私のようなものでも、枯れ木も山の賑わいっていうし、参加してみようかな。
自分のことを「役に他立たない」と表現するならOKというわけです。
3・腐っても鯛
解説
「腐っても鯛」とは、高級な魚である鯛は、くさったとしてもそれなりの値打ちが或るということから、本当に立派なものは、古くなったり、落ちぶれたりしても、それなりの値打ちがあるという意味です。
NGな使用例
あなたは、現役をとうに引退したのに、今でも子供向けにスクールを開いているそうね。さすが腐っても鯛ですね。
相手に直接語るのはNGです。腐っても鯛は、結局「評価」なのです。なので相手に直接はNGというわけですね。
こういう使い方ならOK
祖父は、昔はマラソンの選手だったらしい。今でもフルマラソンを走る祖父を見て、祖母は「腐っても鯛」だと言っていた。
自分や身内に使うならOKです。この場合は祖母が祖父を「評価」していることになりますが、許される仲なのでOKというわけです。
どうでしたか? 誤った使い方をしているものはありませんでしたか?ことわざはここぞというときに使うものなので、間違えると大変!特に今回の3つは間違えると失礼にあたります。そんなことのないようしっかり覚えてしまいましょう。
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