きゃくいん?かくいん?「客員」の本来の読み方は……|みんなが読み間違えやすい日本語10選
オトナサローネで人気の「漢字記事」。
よく使うけど実は読み間違えやすい!単語10選を、一気にご紹介していきます。
是非参考にしてみてくださいね!
①蒲魚
「かまとと」です。
なぜ「蒲魚」が“知っているくせに知らないふりをして〜”という意味になったのかというと、「魚(とと)」という読み方に所以があります。
昔、魚は「とと」と呼ばれていました。「魚(とと)」の語源には諸説あります。ある説では、魚は足が早いことから「早く食べなければ」と急かす「疾う疾う(とうとう)」から来ていると言われています。
そんな「魚(とと)」という読み方を使って、
- 「蒲鉾(かまぼこ)は“とと”からできているのか?」とわかりきっているのに尋ねる様子
- 「とと?」と可愛らしく尋ねる様子
などから、“知っているくせに知らないふりをして〜”を表す言葉となった、と言われています。
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②頻りに
「しきりに」です。ただし、「頻りに」と表記されることはあまり多くありません。というのも「頻りに(しきりに)」は「表外読み」と呼ばれる読み方のひとつだからです。
日常生活で使われている漢字は「常用漢字表」にのっとったもの。常用漢字表には、2136字(4388音訓)の漢字が国によって定められています。新聞や公用文書などは、常用漢字表に記載されている漢字以外使わないという決まりになっています。
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③客員
「かくいん」です。
本来は「〇〇大学“客員教授”」と表記された場合には「かくいんきょうじゅ」と読むべきところなのですが、近年では「きゃくいん」という読みが許容されているため、「きゃくいんきょうじゅ」という読みの方が一般的に感じられるかもしれません。
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④束子
「たわし」です。屋外や水まわりの掃除、運動靴を洗ったり、泥のついた野菜を洗ったりするのに便利なアイテムです。
「束子」の語源には諸説あります。
1つ目は、読み方が徐々に変化したという説。元々「束子」は藁(わら)を束ねただけの簡単な道具で「手藁(てわら)」と呼ばれていました。その読み方が徐々に変化し、「てわら」から「たわら」へ、「たわら」から「たわし」へと変化していったのだそう。
2つ目は、当て字の読み方が変化したという説。「束子」という漢字は「藁を束ねたもの」ということを表す当て字でした。その「たばし」という読み方は、濁点のない昔の書き方で「たはし」と表記され、それが旧仮名づかいの読み方で「たわし」と読まれるようになったとのこと。
いずれの説も「束子」の形状を思い浮かべることができます。
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⑤呵責
「かしゃく」です。
「呵責」の「呵」という漢字は、「喝を入れる」の「喝」と同じような掛け声のことです。
「呵」
1 しかる。どなる。とがめる
2 大きな声で笑うさま
引用元:小学館 デジタル大辞泉「喝」
[感]禅宗で、修行者をしかるときなどに大きな声で発する語。
1 相手を制止するため大声でどなる。
2 やんやと声を掛ける。
3 おどす。
引用元:小学館 デジタル大辞泉
「呵+責」で「自分に向けられた厳しい叫び」を意味することになり「自分自身に責められること」を意味するようになりました。
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⑥禿びる
「ちびる」です。小さな子供の粗相を例にするとわかりやすいかもしれません。「おしっこをちびる」という表現を聞いたことはありませんか?
とはいえ、「ちょっとだけ何かをする」を意味する「ちびる」と「禿びる」は全くの別物です。ただ、“先がすり切れて短くなる”を意味する「禿びる」は、「すり減り角がとれ、丸く小さくなること」を意味する「禿ぶ(ちぶ)」から来ており、その由来は「粒(つび)」から来ています。
小さいものを表す「粒=禿ぶ」から派生して、「ちょっとだけ何かをする」を意味するようになり、「おしっこをちびる」といった表現が生まれました。
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⑦
「とろける」です。
「蕩」という漢字には、
1 揺れ動く。ゆらゆら動かす。
2 酒色などにおぼれる。締まりがない。
3 豊かに広がっている。
4 洗い流す。すっかり無くする。引用元:小学館 デジタル大辞泉
という意味があります。
そんな「蕩」ですが、辞書によっては音読みの「トウ」しか表記されていないこともあります。「とろける」という読みは、「蕩」の「表外読み」のひとつでもあります。
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⑧痩ける
「こける」です。
「痩ける」の意味はみなさんの想像通りです。
肉が落ちてやせ細る
引用元:小学館 デジタル大辞泉
では「痩せる」や「やつれる」などといった言葉とはどのように意味が違うのでしょうか。
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⑨煽てる
「おだてる」です。
「人を褒めていい気にならせる」という意味は、徐々に派生してできたものと言われています。元々は“人が落ち着いていられないほどに騒ぎたてる”を意味する言葉であり、「煽る(あおる)」の意味とそこまで大きな差はありません。
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⑩口遊む
「くちずさむ」です。
「口遊む」の意味は、
1 詩や歌などを思いつくままに口にしたり歌ったりする
2 うわさをする引用元:小学館 デジタル大辞泉
です。“思いつくままに口にしたり歌ったりする”姿に、「口」が「遊ぶ」雰囲気がありますよね。
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いかがでしたか?
是非参考にしてみてくださいね!
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