退職した、主婦、副業中。1つでもあてはまる人の「確定申告の注意点」は?

元国税局職員さんきゅう倉田です。

 

青春を謳歌せずに、勉強ばかりして国家公務員になったのに、2年で辞めて、芸人になりました。「辞めて後悔したことはありますか?」と聞かれることがありますが、後悔はありません。

 

毎日がたのしいし、早起きもしなくていいし、少ない労働時間でたくさん稼げるようになって、嬉々としています。

 

確定申告が近いので、ぼくのもとに寄せられた税金に関する女性の悩みをまとめました。

 

男性とは異なる女性特有のお金の悩み

男性と女性では、抱えている問題の傾向が異なります。質問を男女別に分けると、その質問数も女性の方が圧倒的に多くなっています。

 

■「昨年、退職したんですが、確定申告をしたほうがいいですか?」

会社員もパート・アルバイトも勤務先が年末調整をしてくれるので、確定申告が不要になっています。しかし、年の途中で退職すると、勤務先が年末調整をしてくれません。だから、納める所得税が過大になったまま放置されています。

 

納めすぎた所得税を国から還付してもらうためには、確定申告をしなければいけません。確定申告をしなくても、あなたが損をするだけなので、脱税になるようなことはありませんが、本来払う必要のないお金は返してもらいましょう。

 

確定申告をするべきです。

 

■「専業主婦なんですが、ふるさと納税や医療費で確定申告をしたほうがいいですか?」

専業主婦なら、所得税を納めていません。だって、収入がないから。

 

収入がないのに、ふるさと納税をして寄付金控除を受けたり、医療費控除を受けたりすることはできません。控除とは「引くこと」で、ないところからは引けません。

 

だから、確定申告の必要はありません。

 

仮に、ふるさと納税をしていたとしたら、控除限度額が0なので、全くお得ではありません。返礼品の価値は、払ったお金の3割以下なので、高いお金を出して返礼品を買ったことになります。

 

医療費は誰のお金で支払ったのでしょうか?家計にお金を入れている誰かがいるはずなので、その人が医療費控除を受けましょう。

 

専業主婦は確定申告と無縁です。

 

■「会社に内緒で、クラブで働いているんですが、会社にバレますか?あるいは、確定申告をしたらバレてしまいますか?」

会社員として働きつつ、夜は大手のファミレスチェーンや居酒屋でアルバイトをしているとします。すると、確定申告が必要です。確定申告をすれば、住民税の金額が変わるので、会社に副業したことはバレてしまいます。

 

会社の総務や経理がよほどの間抜けでない限り、「副業しているだろ?」と言われるでしょう。

 

では、確定申告をしなかった場合はどうなるか。会社もファミレスも、従業員の住んでいる自治体に給与を通知しているので、やはりバレてしまいます。自治体によりますが、「お尋ね」などの形で連絡が来るでしょう。

 

では、クラブで働いている場合はどうなるか。そのクラブが、ファミレスや居酒屋のように、税金の取扱いをちゃんとしているのなら、会社にバレてしまいます。しかし、どうでしょう。古より、水商売の世界は税の不正が横行しています。ホステスから源泉徴収をしない、源泉徴収した所得税を着服するようなお店がたくさんあります。

 

そうすると、ホステスにいくら報酬を支払ったかを、自治体に連絡などしないでしょう。そういった場合も、確定申告をしなければいけません。すると、やっぱり会社に副業がバレてしまいます。

 

総務や経理が無知な人間であることを祈りましょう。

 

みなさん、他人には話せないそれぞれの事情で、悩んでいると思います。そういう場合は、税務署や国税の電話相談センター、あるいは、税理士さんに依頼しましょう。氏名を尋ねられる場合もありますが、事情を話せば匿名でも受け付けてくれるかもしれません。

 

あなたがちゃんと税金を払っているのなら、いつでも税務署を頼っていいんですよ。

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