「戦く」って読めますか?「せんく」ではありません|漢字クイズ3選

2020.10.19 QUIZ

普段、何気なく使っている言葉を「漢字」で出されると途端に読めなくなる・・・そんな経験をしたことありませんか?

漢字の読み間違いを経験したことがある人は決して少なくないはずです。でも、漢字を読み間違えたことで恥ずかしい思いをするのは避けたいところ。

そこで本記事では、意外と正しく読めていない漢字のクイズを出題します!

 

第1問:「戦く」の正しい読み方、知っていますか?

「戦く」とは、

恐ろしさ・寒さ・興奮などのために、からだや手足が震える。わななく。

引用元:小学館 デジタル大辞泉

を意味します。

「戦い」や「戦争」などの言葉でよく使われる漢字「戦」。読み方が分からず、思わず「せんく」と読みたくなるかもしれませんが・・・

正解はコチラです!

「おののく」です。

「おののく」は平安初期から存在していた言葉です。「身震いする」という意味も持つ「戦」という言葉が中国から日本に伝わり、大和言葉として使われていた「おののく」に「戦」という字が当てられることになりました。

なお、「おののく」と同じような意味に「戦慄く(わななく)」があります。この2つの意味はほとんど一緒ですが、「わななく」の場合には、

1 恐怖・緊張・寒さなどのためにからだがふるえる
2 声や楽器の音などがふるえる
3 ちぢれる。そそける
4 動揺する。ざわざわと動く

引用元:小学館 デジタル大辞泉

と恐怖・興奮・緊張・寒さ以外で生じる「ふるえ」も表します。「わななく」のほうが幅広い使い道がありますが、「おののく」のほうが一般的に使われている印象です。

また「恐れおののく」「震えおののく」といった表現もあります。「おののく」と意味はほぼ同じですが、恐怖や震えを強調することができます。

出典>>>「戦く」って読めますか?「せんく」ではありません

 

第2問:「縒り」の読み方は?

「縒り」の「縒」に「差」が含まれているので、思わず「さり」と読みたくなるところですが、残念ながらそれは不正解。

「縒」は日本漢字能力検定一級に出題される漢字で、日常生活ではあまり見かけません。

「縒」の読みは

  • 音読み シ・サク
  • 訓読み (る)・(り)・ふぞろ(い)

です。ということは…。

正解は…

「より」です。

この「縒り」、実は、男女の仲が元に戻ることを表す「よりを戻す」の「より」のこと。

「縒りを戻す」は

1 縒り合わせたものをほどいてもとに戻す。
2 物事をもとの状態にする。特に、男女の仲を元通りにする。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という意味です。

「縒り」は糸をねじって絡ませることを指します。それをほどいて元の状態に戻す意味が転じて、こじれた関係を元に戻す、男女の中を元通りにする、といった意味で用いられるようになりました。

ちなみに「腕によりをかける」の「より」も、この「縒り」です!

「腕に縒りを掛ける」は

自信のある腕前を十分に発揮しようと意気込む。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

という意味。

先述したように、「縒り」は糸をねじって絡ませることです。糸が一本だけだと、細く強度もありません。ですが何本もねじって絡ませれば、太く丈夫な糸になります。「縒りを掛ける」とは手間をかけて糸を丈夫にする行為のこと。それが転じて、時間や労力をかけて腕前を発揮する様子を表すようになりました。

出典>>「さり」ではありません。「縒り」の読み方、知っていますか?

 

第3問:「拙い」の読み方は?

「拙」という漢字は「稚拙(チセツ)」や「拙者(セッシャ)」などの言葉に使われています。ただ、日常生活で「稚拙」や「拙者」などの言葉に出会う頻度は少ない気がするので、「拙」に馴染みがないと感じる人もいるかもしれません。

でも「拙い」の意味を知ると、「あれ、なんか知ってるかも」「聞いたことあるかも」と思う人もいるはず。

1 能力が劣っている。ふつつか。
2 運が悪い。
3 事を行うのに巧みでない。へたである。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

例文には「拙い字」「拙い文章」などが挙げられます。

正解は…

「つたない」です。

「拙」そのものに

①つたない。まずい。
②自分のことを謙遜(ケンソン)していう語。(「拙者」など)

出典元:拙|漢字一字|漢字ペディア

という意味があります。

謙遜の気持ちを表すことができる「拙い」はビジネスシーンで役立ちます。書面で「拙い文章ではありますが」と書かれていたり、プレゼンテーションやスピーチの場で「拙い説明ではございましたが」という前置きをしている人を見かけたことがある人も少なくないのでは。

自分に自信がない時など、つい「下手で申し訳ないのですが…」と言ってしまうことがありますが、それは謙遜ではなく卑下であり、ビジネスシーンではあまり好ましくありません。「拙い」に置き換えることで、卑下ではなく謙遜として気持ちを伝えることができます。

また「拙い」の類語に「不束(ふつつか)」があります。先で紹介した「拙い」の意味の中にも“ふつつか”とあります。「不束」は

1 気のきかないさま。行きとどかないさま。不調法。
2 太くて丈夫なさま。
3 太くてぶかっこうであるさま。
4 風情がなく、下品であるさま。無骨。

出典元:小学館 デジタル大辞泉

を意味します。「拙い」とは異なる意味も持ちますが、「未熟者ですが…」とへりくだった表現をする際には「拙い者ですがよろしくお願いいたします」「不束者ですがよろしくお願いいたします」と使うことができます。

出典>>「しゅつい」ではありません!「拙い」の読み方、知っていますか?

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